看護力検定チャレンジテスト|#002

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事例

Aさん(60歳、男性)、前立腺がん。肺転移と多発骨転移があり、胸水が貯留して呼吸困難感と腰痛があります。モルヒネを使用していますが、十分に症状緩和が図れず、1日の大半はベッド上でギャッチアップまたは座位で過ごしています。次第に倦怠感が強くなり、着替えや清拭を拒否することが多くなってきました。また便失禁があり、おむつを着用しています。

問題

10日後、Aさんから「おしりが痛い」と訴えがあり、尾骨部に2×2cmの褥瘡が発生していました。創面は全体に黄白色で、創周囲は発赤・腫脹・軽度の熱感がありました。局所の創処置として、次のうち正しいのはどれでしょうか。
<正解率49%>

(1)創部洗浄後、粘着性創傷被覆材を貼付する。

(2)消毒後、粘着性創傷被覆材を貼付する。

(3)創部洗浄後、スルファジアジン銀(ゲーベンクリーム1%)を塗布する。



… 正解は …











(3)

解説

(1)⇒創部所見(創面は黄白色、創周囲は発赤・腫脹・軽度の熱感)から組織の壊死と炎症が考えられます。この場合、粘着性創傷被覆材で密閉すると炎症・感染が悪化します。
(2)⇒消毒薬は、殺菌効果だけでなく細胞毒性もあります。感染創であっても生理食塩水または水道水による洗浄のみで、創部の細菌数を減らすことができます。
(3)⇒スルファジアジン銀(ゲーベンクリーム1%)は、銀による抗菌作用がある外用薬で、感染または感染が疑われる褥瘡に使用されます。

ギャッチアップの持続により、仙骨から尾骨にかけて圧迫にずれが加わることで褥瘡が発生しやすくなります。この部位は、排泄物による汚染を受けやすいため、創感染のリスク、創傷被覆材が密着しにくいことを考慮する必要があります。