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看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。

今回は「わたしのサードプレイス」を綴っていただきました。

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以前お話ししたように、わたしはいま実家に住んでいます。
でも、じつはわたしには、もう1つ定期的に帰っている場所があるんですよ。
え? なんのこっちゃ? ですよね。
この環境は、母とふたり暮らしになった理由でもあります。


3年前、父方の祖母が亡くなりました。
生前より「家族みんな仲良く」が口癖であり、祖母の夢でした。
長期休みになると必ずいくつもの家族が集まり、にぎやかにすごしていました。
そんな環境で育ったわたしたちは、家族から遠い親戚までとても仲が良いのです。
小学生のときなど、“夏休みの一番の思い出は?”と聞かれると、必ず、「おばあちゃんちにいったこと」と答えていました。


全部屋をお化け屋敷にしてみたり、いとこでユニット組んで歌を歌ってみたり、いとこでチーム分けをしてビストロSMAPのようなことをしてみたり。
年齢の近いいとこがいたので、とにかくいろいろ考え、いろいろな遊びをしました。
子どもが考えた遊びに、よく大人が付き合ってくれたと思います。



祖母亡き後、父がいまはそこに1人で住んでいます。
田舎にある、大家族が集まっても問題なく泊まれるような大きな家に、1人。

それぞれの環境があるので頻繁に帰れるわけではないですけど、わたしたち家族は月1回、ほかの親戚も数カ月に1回は顔を出し、賑やかなときをすごしています。


もちろん長い年月が経っているので、昔とはまったく違います。
子どもだったわたしたちが結婚し、子どもも生まれた人もいて(わたしは変わらずですが(笑))。
新たな世代の子たちは、わたしたち世代と同じようにすぐ仲良くなり、一緒に遊び、わたしたちの成長した証である、身長が刻まれている木の板を引き継いで、次世代の子たちの成長の印を残す。


毎回帰るたびに、「この家族でよかったなぁ」と思うんですよね。
賑やかだけど、穏やかな時間。




1人で住む父。
往復4~5時間かけての通勤。
在宅ありきだから出勤回数が少ないとはいえ、もう年齢としては高齢者だし、大変だと思います。



きっと、それでも住み続ける理由はひとつだと思います。
家族への愛が深い父だから、必死に思い出とみんなの居場所を守っているのでしょう。



家の売却や墓じまいを選択する人も増えてきた世の中です。
こういう選択をしてくれる父には感謝しかありません。


一緒にお酒を飲むことをかなり楽しんでくれているようなので、できるうちにできる限り、たくさん親孝行しようと思います。

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fractale~satomi~
twitter:さとみ(@minisatominy

三度の飯よりお酒が大好きな飲兵衛看護師。仕事終わった瞬間からが本番だと思っている。仕事は真面目な自信あり。大学病院消化器外科3年、民間病院ICU2年、公立病院脳外科夜勤専従、訪問入浴、デイ、老健など1年の派遣生活を経て、メルボルンへ10ヶ月の看護留学。帰国後から訪問看護師として働き3年目。座右の銘は「笑う門には福来たる」。根からの明るい性格を最大限に利用し、日々楽しく訪問中。マルチポテンシャライトだから特技っていう特技はないけど、強いて言えばラポール形成が無駄に得意。今までクレームや担当変更がないのが密かな自慢。ちゃっかり保健師免許所有。 

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