第一線で活躍する医師や看護師、医療従事者などが講師として登場し、わかりやすく解説する「メディカのセミナー」。そのセミナーのプログラムのうちチャプター①をメディカLIBRARYだけで特別配信します。

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林 寛之
福井大学医学部附属病院総合診療部 教授

小淵岳恒
福井大学医学部附属病院救急部 講師

<こんな方にオススメです!>
■隠れ重症を見逃すな! 臨床推論へのはじめの一歩!
■外来で、病棟で、急患で、療養で、・・・・勤務外でも? 役に立つ
■“省エネで学ぶ?!” Dr.林流 心電図の読み方も!
日々の臨床をなんとなくやってませんか?
日常の小さな変化に気づいて、動ける、プロフェッショナルとしてのナースの底力を身につけましょう!


配信|CHAPTER 0:オープニング


 みなさんこんにちは~!「防ぎえた死」をなくすための救急初期対応「sideD」が出ました!『わかる!できる!本物のアセスメント』をご覧いただきありがとうございます。

本当は私も対面でやりたいのですが、このご時世、しょうがない! この新しい動画でみなさんの知識、それから技術を爆アゲしていきたいと思います!

そして、今回は新メンバーをフューチャーしてます!小淵岳恒先生です!

小淵 福井大学救急部総合診療部の小淵岳恒です。今先生の後を引き継いでこの「sideD」から登場します。よろしくお願いします!

 それで終わりですか? もうちょっとおもしろいことを…

(考え中……)

小淵 歌って踊れる救急医を目指しています! 日ごろの救急の運営がうまく回っているのは看護師のみなさんのおかげだと思っております。

 そのとおりです。

小淵 そのみなさんのアセスメント力を、もっともっと高めようと思って、おもしろいスライドをいっぱい作ってきましたので、ぜひご覧ください!

 内容は?

小淵 ……笑

 みなさんは日々の臨床を何となぁーくやっていませんか? 患者さんのいちばんそばに密着しているのは、ナースのみなさん、あなた方です! 日常の小さな、ささいな変化に気づくことができる、動ける、使える、そう、プロフェッショナルなところころ、みなさんの腕の見せどころです!

それでは、ナースのアセスメント力をしっかり身につけられるよう、がんばって勉強してください! ではスタートです!

わかる!できる!本物のアセスメント-01

配信|CHAPTER 1:ばつぐんの予測力! これが珠玉の 帰宅時アドバイス(小淵先生)


では、まず帰宅時のアドバイス、内科救急編についてお話ししていきたいと思います。

その前に、まず「バウンスバック」という言葉を整頓してみましょう。これはアメリカの救急の外来のなか言われている言葉なんですが、患者さんがいろんな病気や入院生活から退院したとき、また救急外来から帰った直後に、同じ苦情とか病気で救急科に戻ってくる患者さんのことを「バウンスバック」といいます。この患者さんをできるだけ少なくすることがすごく大事です。

わかる!できる!本物のアセスメント-02

救急外来からの帰宅後72時間以内の再受診、または、48時間以内の入院は、トリアージの分類が高ければ高いほど確率が上がっていきます

特に65歳以上の患者さんを家に帰すときには、状態の増悪や、アセスメントの不足の可能性を再度考慮しながら患者さんに説明することが重要です。

わかる!できる!本物のアセスメント-03

とはいえ、救急外来では完璧を目指すのは難しいと思います。すべての検査ができるわけでもないですし、すべての診療科の先生にコンサルテーションできるわけでもありません。そのため、

「こういうときに救急外来にまた帰ってきてね」
「こういうときには、こういうふうにしてね」
「こんなことが起こったらまた専門の外来に来てね」

といった帰宅時のワンポイントアドバイスを行うことで、患者さんは自宅で安心して、安全に過ごすことができるのではないかと考えています。

ではさっそく症例を見ていきたいと思います。

わかる!できる!本物のアセスメント-04

症例①です。50歳の男性、主訴は腹痛です。昨日からなんとなく心窩部痛が出現して、今日からなんとなく下腹部痛が出現したということで救急外来を受診されました。嘔気があります。嘔吐も下痢もありません。血圧は100/75、脈拍84、体温37.3℃、下腹部になんとなく痛みはあるけれども、右下腹部には圧痛は認めない、という患者さんが来たとします。

そこで突然、先生が言いました。

「胃腸炎ですね」

いや、マジですか!? 虫垂炎かもしれないし、そのほかの鑑別ってどうなんだろう?と思いますよね。

そして先生は続けてこう言います。

「何かあったら来てください。薬は出しますが、正直、急性胃腸炎なんで薬局でも薬は買えます。こんなことで救急に来ないでください」

あろうことか患者さんに説教を始めました。

え、やばくない!? 「何か」っていった何? 説明が足りないよね。あ~患者さんの家族は受付で怒ってるし…

そして先生はついにこう言います。

「真実はいつも1つだよね、看護師さん♪」

わかる!できる!本物のアセスメント-05

そこで上級位の看護師さんがフォローしてくれました。その後先生に言います。

「先生!患者さんへの説明は丁寧にしてください。私がフォローしておきましたよ」

というところで今日のメニューです。急性虫垂炎なのか胃腸炎なのか、もう一つは、高齢者の「なんとなく様子がおかしい」という患者さんを家に帰すときに、どのようなアドバイスをするのか、この2本立てでいきたいと思います。

わかる!できる!本物のアセスメント-06

でも「腹痛」って、どんな鑑別を立てるべきなのか、先生にどういうふうに相談するのか、難しいですよね。

それはそのとおりです。腹痛の鑑別は非常に多岐にわたります。男性であってもそうですが、特に女性は産婦人科領域が入ってきますのでより難しくなっていきます。

わかる!できる!本物のアセスメント-07

そのためこう思うわけですよね。

わかる!できる!本物のアセスメント-08

そんなときにキーワードが一つあります。「待てるか?待てないか?」それが問題かなと思います。

わかる!できる!本物のアセスメント-09

この「待てるか?待てないか?」の次に出てくるキーワードが「killer Abdominal pain」、ここから鑑別していくことが大事です。

わかる!できる!本物のアセスメント-10

では「killer Abdominal pain」はどんなものが混じってくるかを説明していきますが、続きはぜひログインして動画でご視聴ください。

わかる!できる!本物のアセスメント-11



プログラム


オープニング Dr.林×Dr.小淵の前口上

CHAPTER1/2 ばつぐんの予測力! これが珠玉の 帰宅時アドバイス(小淵先生)
「何かあったらまた来てください」って、ソレが不安なのよっ!


●怖い疾患を疑う
●〇〇の可能性を説明していない?
 〇〇は否定したけど、 〇〇の説明をしていない?
●「 具体的に」「 どのような症状が出たら」 再受診するのかのアドバイス
●患者さん・ご家族は何が不安なのか、 何が心配なのか
●高齢者2人での受診、帰宅させるときのポイント

CHAPTER3/4 たった1枚の心電図が患者を救う!①ドキドキドッキン不整脈編(林先生)
たかがECG、されどECG―この紙切れに振り回されない読み方


●ECG読影の基本‐不整脈はたったの3ステップ
●脈が触れない不整脈‐すべて治療は同じでいいの?!
●あわてる頻脈、あわてる徐脈
●カウンターショックの使いどころ
●新規のAFをみたら肺塞栓と甲状腺機能亢進症を考えよう
●アタマとココロ(心臓)はつながっている

CHAPTER5/6 クールビューティー!なアセスメント 知っ得! マイナー救急 編(小淵先生)
当直医もニガテなんだって だからあなたのサポートが決め手!


●【目】レッド・アイ / 流行性角結膜炎 / 結膜下充血 / 前房出血 /眼球損傷( 角膜穿孔、眼球破裂)
 急ぐ? とくには急がない? 超緊急?
●【鼻】鼻の異物吸引 / 異物除去のコツ / 準備物 / ちょっと知っているとカッコイイ / 耳鼻科に紹介するときは

CHAPTER7/8 たった1枚の心電図が患者を救う! ②胸、胸がぁぁぁ・・・ 心筋梗塞編
この1枚は奥深い、ますます好きになるECGでマッピング


●虚血性心疾患の基本‐気になるST波形(前壁、下壁)
●心筋梗塞アドバンス(右室、側壁、後壁) 追加心電図の必殺技
●aVR ものすごく怖くて ものすごく大事
●微妙なときは・・・時間を空ける、過去をさぐる
●トロポニンも時間経過でチェック

エンディング Dr.林×Dr.小淵 最後のTAKE HOME Message