第一線で活躍する医師や看護師、医療従事者などが講師として登場し、わかりやすく解説する「メディカのセミナー」。そのセミナーのプログラムのうちチャプター①をメディカLIBRARYだけで特別配信します。
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広島大学大学院 医系科学研究科 救急集中治療医学 准教授/広島大学病院高度救命救急センター 集中治療部 副診療科長
検査値に注目が必要な症例を通して、その値が持つ意味や、変化があらわすこと、看護師さんに知っておいてほしいことを中心に解説します! その検査値の異常から想起される疾患・病態についてもポイント解説つき!
配信|①バイタルサイン
講義はまず症例の紹介から。
66歳の女性、主訴は体調不良、今朝は元気だったが、昼過ぎから徐々に元気がなくなってきたため娘に連れられて近医を受診。
外来受診時、血圧124/68mmHg、心拍数76回/分、呼吸数34回/分、SpO299%(room air)、体温36.8℃、指示に従うことができ、今日の日付や現在地も答えられる、話しかけるのをやめると目を閉じる状態とのことで、担当医はバイタルサインが異常であると判断したため、救命センターへ紹介されました。既往歴は高血圧、糖尿病です。
ここで示されたバイタルサイン、異常なのか、そうではないのか? みなさんはどう判断されるでしょうか?
続いて、6つのバイタルサインについての注意点や測定と評価のポイントについて説明をしていきます。
このなかで、いちばん大事なのは呼吸であることを覚えておいてほしい。ついつい、脈拍や意識に注目がいってしまいがちだけど、この6つのバイタルサインのなかでもっとも早く出てくるのは呼吸数といっても過言ではありません。そのため呼吸数を必ず数える癖を身につけましょう。
次にバイタルサインを見る順番。どの順番でも構わないけど、覚えやすくするために並べて解説していきます。
続いて循環、ショックについて詳しく解説していきます。
同じショックでも鑑別によって初期対応が違ってくるため分類はとても重要です。
続いて意識の鑑別について解説していきます。
意識の鑑別について覚え方を一通り解説したところで問題です……。さて、どちらが危険でしょうか?
呼吸が速いBさんが危ないような気がしますが、Aさんも血圧が高いので危ないような気がします。さてどちらでしょうか。
ここで可能性を疑う必要があるのがクッシング現象なんですが、この続きはぜひ動画でご覧ください!
プログラム
①バイタルサイン《30min》(配信中)
・系統的にバイタルサインを評価する方法
・どの順番に見ればよいか?
・いろいろなスコアで呼吸数が重要視されている
・循環の評価で大切なこと
・アイウエオチップスの中身は忘れがち
②血液ガス(換気・代謝・乳酸値)《37min》
・血液ガスでわかる数値
・静脈血ガスも使える
・大下式血液ガスの読み方
・隠れた代謝性アシデミアを見落とさない!
③肝機能異常《18min》
・肝機能に関連した検査
・逸脱酵素の分布
・ALP、LDHのアイソザイム
・AST/ALT比でわかること
・直接/間接ビリルビンの変化でわかること
・低酸素性肝炎を知っておこう
④腎機能異常《23min》
・急性腎障害(AKI)とは?
・KDIGO分類をどう解釈するか?
・AKIの原因は必ずしも腎にあるとは限らない
・「腎前性」「腎性」の鑑別のポイント
・FENaとは?
・急性血液浄化の適応をおさらいしよう
⑤炎症マーカー《19min》
・何を治療の指標にする?
・臓器障害を指標にする?
・“とりあえず抗菌薬”のデメリット
・正しい感染症・敗血症の考え方
・炎症マーカーの意義
・臨床現場でのPCT測定の活かし方
⑥出血・凝固異常《20min》
・凝固~線溶の流れ
・対象疾患とモニタリング
・内因系と外因系の違い
・DICの病態と治療
・トロンボエラストグラフィ
講師・大下慎一郎先生の本
教科書には載っていない、現場のギモンと実践Tips100
現場の生の声を集めたECMO超実践集!
ECMOを使用する医療従事者がモヤモヤを感じている、ちょっとした疑問・難問100テーマを総勢73人の専門家がすみずみまで解説! 医師・看護師・臨床工学技士・理学療法士・薬剤師・管理栄養士がそれぞれの視点から、経験に基づいたヒント・テクニックを紹介する。
4,620 円(税込)
発行 : 2023年3月
サイズ : A5判 280頁
ISBN-13 : 978-4-8404-8149-6