河添有希
理学療法士
 


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さて8月が近づく時期、そろそろ講習会テキストが送られてきて、重さと分厚さに萎えてしまい、読もう読もうと思っているうちに読まずに講習会受講で東京に行くって流れを送るはずでした。が、しかし!今年はCOVID-19の流行によって講習会はeラーニングでの開催が決定しました。地方の人からすると、東京に行くのは観光もあり一種旅行気分に浸れるって方もいらっしゃったかもしれません。残念ですよね。

2020年に初めて講習会がeラーニング形式に!

はじめてeラーニング形式となった2020年は4月末に申請書類の審査結果の通知とともに認定講習会がeラーニング開催になったことを知らせるメールが届き、5月末に認定講習会の申込方法のメール、6月末に受講確定のメールが受講予定者にそれぞれ届くという流れになりました。そのメールが以下の画像になります。

7月末現在ではeラーニングの詳細についてはお知らせが来ていませんが、ホームページ上では開催時期・期間は8月下旬から1カ月程度と明記されています。
今までは新宿で2日間、朝から夕方まで缶詰になって受講していました。オフラインでは一度話した内容を巻き戻せないし、何回か繰り返し聞き直したりなんてことはできませんからね。受講ペースがタイトすぎるから分散して受講できたり、先生の話についていけないから一時停止なんて選択ができるとしたら、それはeラーニングのメリットかもしれません。

講習会受講までの準備

日頃から臨床で呼吸療法に触れており全般的に理解のある方は、流し見しながら知らないことがあればテキストを都度読み返していくような形で受講されるとよいと思います。残念ながら知らないことが圧倒的に多いという方は、講習会テキストを一度サラッと眺めてみることをお勧めします。いきなり受講して知らない単語や知らない話題だらけだと、自信はなくなりモチベーションもググっと下がってしまいますからね。すべてを理解しようとしながら読まずに、ここにはこんなことが書いてあるんだと認識する程度でいいと思います。余裕があるのであれば、この連載で再三言っている『100日ドリル』などの問題集を使用し、章ごとに問題を解く→講習会テキストを読むという流れを作れたらいいと思います。それを経てから受講するだけで、講習会で入ってくる情報量は格段に増えると思います。

臨床でバリバリやっている常識ほど見直してみて!

薬剤の知識はある、リハビリテーションの知識はある等、特定の領域の知識があると自負されている方もいらっしゃると思います。臨床をバリバリやっている方に多いですが、試験となるとちょっと勝手が違います。臨床って意外と自分の常識や組織の常識っていう色が入っていて、一般論やエビデンスから離れた行為や取り扱い、考えなんかが紛れ込んでいます。私もそうだったのですが、「いや、臨床ではこうだろ!」って思うこともしばしば。その感覚のまま受講・受験すると思わぬ落とし穴にはまります。
単語は理解しているけど全体像は掴みきれてないって感覚くらいで受講したほうが、案外講習会の内容はスッと入ってきます。自信がない人は、全く知らない単語などを潰したうえで受講すれば安心だと思います。自信がある人は、逆にその自信のある領域をしっかり見直したうえで受講されるといいかと思います。

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目次


・本書の特長と使い方

【プロローグ 呼吸療法認定士合格のヒケツ】

【1章 呼吸療法総論】
■問題編 Q1-10
■解説編
1 呼吸療法の歴史/2 公衆衛生/3 生命倫理/4 関連法規と保険診療

【2章 呼吸不全の病態・解剖生理】
■問題編 Q11-55
■解説編
1 胸郭と胸腔の解剖/2 気管・気管支の解剖/3 呼吸に関するリンパ系/4 呼吸に関する神経系/5 呼吸筋の解剖/6 呼吸とコンプライアンス/7 呼吸とガス交換の解剖生理/8 呼吸と換気血流比/9 動脈血酸素含量/10 呼吸中枢と調節の解剖/11 肺循環/12 換気のメカニクス/13 気道の生理学/14 気管・気管支の解剖/15 肺胞に関する解剖 COLUMN/16 呼吸不全の病態と治療/17 COPD/18 気管支喘息/19 肺炎/20 肺結核/21 びまん性肺疾患/22 ARDS COLUMN/23 肺がん/24 気胸/25 肺血栓塞栓症/26 急性心不全/27 睡眠時無呼吸症候群/28 胸部外傷 COLUMN

【3章 血液ガス・肺機能検査】
■問題編 Q56-86
■解説編
1 肺の解剖生理/2 低酸素血症の原因/3 A-aDO2と肺胞低換気/4 低酸素血症と臨床/5 低酸素血症と酸素解離曲線/6 酸素(エネルギー)の需要と供給/7 血液ガスの正常値/8 酸素解離曲線の理解/9 ヘモグロビン緩衝系/10 酸塩基平衡/11 アニオンギャップ/12 酸塩基平衡と代償反応/13 血液ガスの臨床 COLUMN/14 肺機能検査の基礎知識/15 肺機能検査の測定結果/16 機能的残気量(FRC)検査/17 気管支喘息の検査/18 N2単一呼出曲線/19 拡散能検査/20 各種検査と得られる情報/21 コンプライアンス検査/22 COPDの病態と検査/23 肺機能検査の臨床 COLUMN

【4章 人工呼吸】
■問題編 Q87-146
■解説編
1 人工呼吸器の基本構造/2 アラーム・安全管理/3 医療ガス・ボンベ/4 気道確保、気管挿管、気管切開/5 気管チューブ・気管切開チューブ、カフ圧/6 用手換気装置/7 加温加湿 COLUMN/8 人工呼吸の適応と特徴/9 換気様式とモード・設定/10 グラフィックモニター/11 症例から考える COLUMN/12 パルスオキシメトリー・カプノメトリー・経皮ガスモニター COLUMN/13 循環動態のモニタリング:動脈圧/14 循環動態のモニタリング:肺動脈カテーテル/15 循環動態のモニタリング:心電図 COLUMN/16 人工呼吸合併症/17 術後合併症/18 水分・栄養管理/19 ウィーニング/20 全身管理 COLUMN

【5章 酸素療法・NPPV】
■問題編 Q147-186
■解説編
1 酸素投与の方法・器具・モニター/2 高気圧酸素療法/3 ハイフローセラピー(ネーザルハイフロー)/4 在宅酸素療法(HOT)/5 在宅人工呼吸(在宅NPPV、在宅TPPV)/6 酸素療法に関わる保険適用 COLUMN/7 NPPVの適応/8 NPPVの効果/9 NPPVの設定方法、しくみ/10 NPPVの管理 COLUMN

【6章 薬物療法】
■問題編 Q187-220
■解説編
1 エアロゾル粒子/2 吸入薬剤の分布/3 ネブライザーの種類と特徴/4 スペーサーの使用/5 pMDI/6 DPI/7 SMI/8 吸入薬の種類/9 LAMA/10 LABA/11 ICS(吸入ステロイド薬)治療/12 喘息治療ステップ/13 安定期COPD の治療/14 ステロイド薬の副作用/15 pMDIの利点 COLUMN/16 気管支拡張薬/17 鎮咳薬/18 去痰薬/19 副腎皮質ステロイド薬/20 抗アレルギー薬/21 生物学的製剤/22 抗微生物薬/23 抗菌薬/24 肺疾患の薬物療法 COLUMN

【7章 呼吸リハビリテーション】
■問題編 Q221-240
■解説編
1 呼吸リハビリテーションの目的/2 呼吸リハビリテーションの実施体制/3 患者選択/4 呼吸リハビリテーションを実施する目安/5 呼吸リハビリテーションの評価/6 呼吸リハビリテーションのエビデンス/7 呼吸困難の評価/8 コンディショニング/9 口すぼめ呼吸/10 6分間歩行試験とシャトルウォーキングテスト/11 運動処方/12 パニックコントロール/13 身体障害者手帳/14 集中治療における早期リハビリテーション/15 ABCDEバンドル COLUMN

【8章 新生児・小児の呼吸管理】
■問題編 Q241-255
■解説編
1 胎児期・出生時の循環と呼吸/2 肺サーファクタント/3 新生児の呼吸と管理/4 新生児の出生時対応/5 乳児の呼吸の特徴/6 小児の呼吸の特徴と管理 COLUMN

・苦手問題をキーワードから検索できる逆引きINDEX
・早調べ略語集
・資料ダウンロード方法

発行:2024年6月
サイズ:B5判 240頁
価格:4,180円(税込)
ISBN:978-4-8404-8491-6

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