はじめての尿カテ|大事なことはぜんぶ臨床で学んだんだ|mizuki|#001

看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。


第1回のテーマは「尿道カテーテル」です。



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看護師1年目、私は脳外科の病棟で働いていました。スタッフの名前を覚えるのも一苦労で、さらに患者さんの情報だとか、日々の業務を覚えることで脳がフル回転し、頭がパンクしそうな日々を送っていました。

ある日「バルーン交換するよ!」と先輩から声がかかりました。1年目の最初のときなんて、有無を言わさず「見学させてください」「見学したのでやらせてください」みたいな空気しかなかった時。一度見学をしている私は「やらせてください」としか言えなかった。もちろん、勉強はしてきている。男性患者さんだったので、尿道の長さ、消毒の方法が何度も何度も頭の中で駆け巡る。いざ物品を用意して患者さんのもとへ。

患者さんに声掛けし、足元で物品の準備。見学した患者さんのときより明らかに足元に荷物がたくさんある。少し荷物をどかして物品を展開。カテーテル先端に潤滑ゼリーを塗り、いざっ!!……ってときに、私の手の角度がおかしい。

このままでは逆手だし体制的に非常に苦しい。持ち替えればいいものの、そのときの私はそれどころではない。「羞恥心を少なくするために露出時間は少なく」とか「清潔操作」などが頭を駆け巡り、この手が逆手な状態で入れなければいけない。ヘッドも低い。ううっ、苦しい……と思いつつ「それでは入れますね、リラックスしてください」などと声をかけ、苦しい体制でなんとか無事に初めての留置に成功。尿が出たときには本当にうれしかった。

「男性の場合の尿道の長さは」「消毒の方法は」などより、自分が作業する時のイメージを持ち、そのためにどのような体勢で行うとよいかを学んだ尿カテでした。どうしても数字的な根拠ばかりが頭にあった時代。手の置き方、カテーテルの持ち方まで考える余裕はなかった時。

「文献ばかり眺めるのではなく、実際に手を動かしてみてイメージすることがとても大切」と学びました。

患者さんのところに行く前の数秒間でも、手を動かして考えてみることが大切ですね。
医療ドラマで天才外科医が手術の手技を確認するときのように。

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fractale~mizuki~
twitter:mizuki@おぬ 9年目看護師(@c_mikzuki

乗り物好きな看護師。事務職、データベースエンジニアを経て31歳で看護師に。脳外科、回復期、精神科病棟を経験。その後は在宅医療を経験し、再度精神科病棟へ。看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」管理者。医療メディア「メディッコ」メンバー。看護師のキャリアについて考える「ナスキャリ部!」副部長(仮)。その他多数プロジェクトに参加。好きな言葉は「まだ見ぬ誰かの笑顔のために」。好きな看護技術はひげ剃り(その他ほぼ不得意)。好きな看護業務はリーダー業務。好きな都バスの路線は【業10】新橋~とうきょうスカイツリー駅前。 

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