心筋壊死は心筋のどこから始まる？｜医療用語がサクッとわかる：クイズ100文字｜Q.012｜野崎暢仁

2024/06/15

100文字以内で作られた問題文を読めば、答えになっている医療用語がサクッと覚えられる、学べる「クイズ100文字」。今回の問題文は……

Quiz 012

心筋梗塞は、心筋を養う冠動脈が閉塞（高度狭窄）し、心筋が虚血状態になっていき、やがては壊死していきます。冠動脈は心筋の表面を走っているわけですが、では心筋壊死は心筋のどこから始まっていくでしょうか？

Answer 012

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心筋の内側（心内膜側）

冠動脈は心臓の表面を通り、次第に心筋の内側に潜り込んでいきます。

大きな冠動脈から枝分かれした細かい冠動脈は、心臓の外側から内側に向かって心筋の隅々に張り巡らされています。

私たちが冠動脈造影で見えている冠動脈は根元に近い部分です。根本部分が閉塞（または狭窄）することにより、心筋へのダメージ（梗塞）は心筋の末端側、心筋の内側（心内膜側）から影響を受けることになるのです。

図：『心カテのはなしをしましょうか』P49より

野崎暢仁

新生会総合病院高の原中央病院
西日本コメディカルカテーテルミーティング（WCCM）副代表世話人
メディカセミナー『グッと身近になる「心カテ看護」～カテ出しからカテ中の介助、そして病棟帰室後まで～』など多数の講演や、専門誌『HEART NURSING』、書籍『WCCMのコメディカルによるコメディカルのための「PCIを知る。」セミナー: つねに満員・キャンセル待ちの大人気セミナーが目の前で始まる! 』など執筆も多数。