100文字以内で作られた問題文を読めば、答えになっている医療用語がサクッと覚えられる、学べる「クイズ100文字」。今回の問題文は……
Quiz 033
ガイドワイヤーによって冠動脈穿孔したワイヤーパーフォレーション。なるべく侵襲の低い順に止血の方法が検討されますが、穿孔した部分に何かを詰めて止血する場合、患者自身のあるものを使って穴を塞ぎます。さて、何を使うでしょうか? 2つあげてください。
Answer 033
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血栓、脂肪
ワイヤーパーフォレーションが発生した場合、まず検討されるのがマイクロカテーテルを穿孔部分に持っていき、シリンジで持続的に強い陰圧をかけて血管をへし上げて止血する方法です。これで止血ができれば冠動脈に何かを入れて詰める必要がなくなり、もっとも侵襲が低い方法になるかと思います。
しかし、それでも止血ができなければ何かをその枝に詰めて、血流を無くす必要があります。
まず、検討されるのが患者自身の血液で作られた血栓や皮膚をカットダウンして採取された脂肪です。これであれば自家のものなので不必要に生体反応させることなく止血を期待できるかと思います。
図:『心カテのはなしをしましょうか』P99より
野崎暢仁
新生会総合病院 高の原中央病院
西日本コメディカルカテーテルミーティング(WCCM)副代表世話人
メディカセミナー『グッと身近になる「心カテ看護」~カテ出しからカテ中の介助、そして病棟帰室後まで~』など多数の講演や、専門誌『HEART NURSING』、書籍『WCCMのコメディカルによるコメディカルのための「PCIを知る。」セミナー: つねに満員・キャンセル待ちの大人気セミナーが目の前で始まる! 』など執筆も多数。