100文字以内で作られた問題文を読めば、答えになっている医療用語がサクッと覚えられる、学べる「クイズ100文字」。今回の問題文は……

Quiz 039

風船で狭窄した動脈硬化を拡張させると、血管内がめちゃくちゃに解離します。これによって血栓が形成され、再狭窄が起こる要因の一つとなります。また、風船はビニールのようなものなので、硬い病変では歯が立たず、拡張が困難なこともあります。では、このような普通のバルーンでは歯が立たないときに登場する風船はなんという風船でしょうか?




Answer 039










スコアリングバルーン

スコアリングバルーンとは、風船に歯が付いていて、その歯が動脈硬化に食い込み、きれいに解離を作り拡張するものです。

歯は金属製のものもあれば硬い釣り糸のようなものでできているものもあり、メーカーや製品によって異なります。これらの歯と風船に高い圧をかけることにより、動脈硬化のなかでも石灰化しているような硬い病変も拡張することが期待されます。

最近ではスコアリングバルーンで拡張した後、その解離部分にDCBで薬を塗りつけ、ステントを入れずに終了する場合もあるようです。



図:『心カテのはなしをしましょうか』P103より





野崎暢仁

新生会総合病院 高の原中央病院
西日本コメディカルカテーテルミーティング(WCCM)副代表世話人

メディカセミナー『グッと身近になる「心カテ看護」~カテ出しからカテ中の介助、そして病棟帰室後まで~』など多数の講演や、専門誌『HEART NURSING』、書籍『WCCMのコメディカルによるコメディカルのための「PCIを知る。」セミナー: つねに満員・キャンセル待ちの大人気セミナーが目の前で始まる! 』など執筆も多数。

▼野崎暢仁先生のセミナー











▼野崎暢仁先生の書籍