100文字以内で作られた問題文を読めば、答えになっている医療用語がサクッと覚えられる、学べる「クイズ100文字」。今回の問題文は……

Quiz 045

心カテの合併症は、カテの進行にしたがって起こることが変わってきます。なので、まずはカテの進行を知ることはすごく大切です。いま施行医は何をしているのか? いま何が起こり得るのか? 何に注意しなくてはならないのか? ということです。では、いま施行医が局所麻酔をしたところ心拍数が低下してきたとしたら何が起こったことが考えられるでしょうか?




Answer 045










迷走神経反射

穿刺のために、まずは局所麻酔を行います。そんなとき患者さんの緊張はMaxに。麻酔のチクッとした痛みも、これから何が起こるのか?と、未知の世界への突入に患者さんはすごく緊張していることでしょう。

過度の緊張によって起こるのは迷走神経反射です。迷走神経反射は副交感神経の働きにより心拍数がゆっくり(徐脈)になります。このときに局所麻酔薬のリドカインを使用するためリドカインショックと間際らしいですが、アナフィラキシーショックとして多くの場合は頻脈になります。状況判断とモニタリングをしっかりと行い、原因を追求し適切な対処につなげます。



図:『心カテのはなしをしましょうか』P122より





野崎暢仁

新生会総合病院 高の原中央病院
西日本コメディカルカテーテルミーティング(WCCM)副代表世話人

メディカセミナー『グッと身近になる「心カテ看護」~カテ出しからカテ中の介助、そして病棟帰室後まで~』など多数の講演や、専門誌『HEART NURSING』、書籍『WCCMのコメディカルによるコメディカルのための「PCIを知る。」セミナー: つねに満員・キャンセル待ちの大人気セミナーが目の前で始まる! 』など執筆も多数。

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