まずはじめに。
今回で「大事なことは全部臨床で学んだんだ」は100回目となります。
これはひとえに読んでいただいている読者の皆様、メディカ出版の協力により100回の連載を継続できたことにほかなりません。
本当にありがとうございます。

この連載は「臨床で働いている看護師の、自分たちが新人のころも『悩み』『もがき』『苦しんだんだ』というのをみなさまにお伝えしたい」と、始めた連載です。
振り返れば看護師10年以上となり、まあまあ仕事ができるようになったかなぐらいの立場ですが、少しでも新人看護師や悩んでいる看護師さんに寄り添いたく毎回記事を書いていました。
これからも悩み、立ち止まりそうな人の背中を少し支えられるような連載ができればいいなと思っております。
応援よろしくお願いいたします。

さて今回のテーマが「なんでこんな名前つけたんだっていうもの」です。
看護の世界だとこういうものってたくさんありますよね。
器具の名前にしろ、薬の名前にしろ看護学生や新人のときは「人生で初めて聞いた」というものばかりでした。
とくに薬はジェネリック医薬品を含むとその数は膨大。
さっぱり覚えられません。

私は精神科で働いていたので、下剤の「ラキソベロン内容液」が一般名の「ピコスルファートナトリウム水和物」と院内で呼ばれるようになったとき、長すぎて全然馴染めなかったです。
それまで「ラキソ10滴」とか言っていたのが「ピコスルファートナトリウム10滴」と呼ばれるようになったんです。
長い!!
ところがこれが一般的になると「ピコ10滴」となって、以前より短くなる。
そして呼びやすくなったんです。
いまは「ピコ」と言えばって感じで、すごく一般的になりましたが、個人的にはとても印象に残っている出来事でした。

あと漢方薬は意味がわかりそうなものから、読めないものまでいろいろありますよね。
個人的には「抑肝散」って、精神科なのでたくさん見た記憶があります。
なんかすごいですよね、肝臓の気を抑えるみたいな。
イライラとか悪いものオーラが身体の臓器から出ているのを抑えるって感じ。
面白いなと思います。

看護の話から逸れますが、電車の駅名も「なんでこんな名前にした?」ってのが多いですよね。
私、電車好きですが、それでもたまに間違えるのが、東武鉄道東武スカイツリーラインの新越谷駅とJR武蔵野線の南越谷駅。
わかる人はわかりますが、ほぼ同じ場所にある駅なんです。
駅前ロータリーは共通。
それでも名前が違う。
「同じ名前にすればいいじゃん」ってちょっと思います。
左見れば新越谷駅、右見れば南越谷駅。
私鉄と旧国鉄の確執を感じてしまいます。
昔の京成電鉄の国鉄千葉駅前駅みたいな感じです。



ちなみに薬の名前って覚えるの苦手です。
ほとんど覚えてません。
その都度調べます。
一生懸命覚えることも大切ですが、一般名と製品名とジェネリックがいりまじっている混沌とした世界を制覇するのは不可能です。
その都度調べる癖は必要かもしれません。

名前って、覚えるの難しいよね。

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fractale~mizuki~
twitter:mizuki@おぬ12年目看護師(@c_mikzuki

乗り物好きな看護師。事務職、データベースエンジニアを経て31歳で看護師に。脳外科、回復期、精神科病棟を経験。その後は在宅医療を経験し、再度精神科病棟へ。看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」管理者。医療メディア「メディッコ」メンバー。看護師のキャリアについて考える「ナスキャリ部!」副部長(仮)。その他多数プロジェクトに参加。好きな言葉は「まだ見ぬ誰かの笑顔のために」。好きな看護技術はひげ剃り(その他ほぼ不得意)。好きな看護業務はリーダー業務。好きな都バスの路線は【業10】新橋~とうきょうスカイツリー駅前。 

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