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看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。

今回は「こだわりの道具や手技」を綴っていただきました。

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衣食住に必要なモノ。
例えば、洋服、鞄、靴、文房具、食器、布団、ベッド……などなど。

日常生活で使用するモノへのこだわりはほとんどありません。
正直、使えればなんでもいいのです。
いや、ちょっと違うな。
“条件を満たしていれば”なんでもいい、のかな。
ただ、その条件もそんなに厳しいわけではなく、せいぜい、
・白いTシャツでサイズが合う
・食器はプラスチックじゃない
・お風呂とトイレは別
とか、こんなようなレベルのものなので、決して難しい条件ではありません。

安いのがいいけど、使いにくいのは嫌。
かといってものすごい高くて高性能なモノまではいらない。

そんな感じです。
ちなみにわたしと買い物に行くと、即決すぎるので時間を持て余しますよ(笑)。

話はそれましたが、これってつまり、仕事で使うモノにも特にこだわりがあるわけじゃないのです。
なんと今回のテーマは「こだわりの道具や手技」。
必然と、こだわりの手技のお話になるわけだけど、かといって手技も“絶対こうやらないとダメ!”みたいなものはないんですよね。
適応力の高さは自分の強みだけど、こういうときにどうしても弱いと感じます。
さて困った。

こうなると。
こだわっている部分をあえて言うなら会話くらいしかないかもしれません(笑)。
会話はできるだけ安心を与えられるように声のトーンからペース、会話内容までかなり意識しています。
一例ですが、患者さんのなかには、手技などを行うにはベテランナースのほうがいいと思う方もいます。
新人さん=不慣れ=不安を感じるのでしょうね。

昔から小柄で童顔なためか、実年齢よりも若く見られがちだったのですが、最近はとくにマスクをしているので、余計に年齢不詳になってます。
担当の挨拶をすると、ある程度の経験年数にもかかわらず、あからさまに不安そうにされることがしばしばありました。

そういう患者さんには、あえて会話の中で“数年前は○○でした”と言ってみたり、“経験上、~です”と言ってみたりして、“そんなに経験は浅くない”ということをさりげなくアピールしていました。
また、大袈裟なくらい堂々とするようにしていました。
とくに採血のときは「わたし上手ですよ?」と時には自分を追い詰めていました。
ええ、もちろんスクラブの下は変な汗かくくらい、苦手ですよ。
できればやりたくない。

おもしろいのが、あからさまに不安を表出する患者さんにはこれが有効で「結構ベテランさんなんだね」とか「何年目なの?」とか、向こうから質問がきたりします。
こちらの投げたさりげないボールをきちんと拾ってくれて、うれしかったです(笑)。
もちろん不安そうな表情はなくなっています。

あとは堂々と対応するのみ!

ただ、失敗すると大ダメージなので使いどころはお気をつけくださいね(笑)。

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fractale~satomi~
twitter:さとみ(@minisatominy

三度の飯よりお酒が大好きな飲兵衛看護師。仕事終わった瞬間からが本番だと思っている。仕事は真面目な自信あり。大学病院消化器外科3年、民間病院ICU2年、公立病院脳外科夜勤専従、訪問入浴、デイ、老健など1年の派遣生活を経て、メルボルンへ10ヶ月の看護留学。帰国後から訪問看護師として働き3年目。座右の銘は「笑う門には福来たる」。根からの明るい性格を最大限に利用し、日々楽しく訪問中。マルチポテンシャライトだから特技っていう特技はないけど、強いて言えばラポール形成が無駄に得意。今までクレームや担当変更がないのが密かな自慢。ちゃっかり保健師免許所有。 

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