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看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。

今回のテーマは「困ったナースコール」です。

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7月下旬に引っ越しをしまして、新天地での生活も1カ月が過ぎました。
仕事も変わり、日々炎天下のなかを自転車で走る仕事ではなく、ほぼ事務作業なので室内で過ごすことが多く、「あ、今日は暑かったのか」と思うこともしばしば。
そして身体を動かすことが減ったので、ジムに通う気持ちがわかってきました。
たしかに身体を動かさないとエネルギーが有り余る気がします。

今回のテーマは「困ったナースコール」。
いや、もう本当にナースコールって困ることばかりですよね(笑)。

精神科の場合、ナースコールがない場合があります。
危険防止のためなのですが、その場合は「すみませーん」と言えばマイクで拾える仕組みになっています。
そうなると精神症状が落ち着かない患者さんはずっと叫び続けたりするわけです。
人の叫び声を聞き続けるというのは、看護師側でも苦痛なことで……。
早めに頓服などで対応しますが、家に帰っても叫び声が幻聴のように聞こえることがありましたね。

また普通にナースコールがある場合、すごく頻回に鳴らしても用件がなかったりして、「いやいや呼ばないでよ」って思ってしまうことが多いですよね。

あとは「薬変えてください」などと言われても医師じゃないので、「いやー、先生には伝えるけど、先生の診察のときに直接伝えてくださいよ」となりますよね。

ただ、いままでで「このナースコール対応はうまくいったな」と思うことって少ないですね。
というか、ナースコールが鳴ったら患者さんのところに行くので、ナースコールだけで完結するってないですよね。

怪談ではないですが……。
ある夜勤の夜、深夜2時ごろ、普段はあまりナースコールが鳴らない人からのコール。
「え、珍しいな」と思い、部屋に駆けつけると、なんとそのベッドには誰もいない……。
同室の人はみんな寝ている……。
ええって思ってもう1人の夜勤スタッフにも確認してもらうも、たしかにベッドに誰もいない。
というか、ベッドメーキングされている。
え? ここの患者さんは??
などと思い、カルテを確認。
すると日中に急変してほかの病院に転院していました。
しかも、後日に亡くなった話を聞き、その時間がナースコールの鳴った時間……。
ヒエって思いましたね。

病棟勤務すると必ずあるナースコール問題。
今後、もうすこしDXが進んで、ナースコールがなくなってほしいなと思ってます。
なにが必要かなどは先読みして機器で反応してくれるみたいな。
そういう時代、早くこないかな……。

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fractale~mizuki~
twitter:mizuki@おぬ14年目精神科看護師(@c_mikzuki

乗り物好きな看護師。事務職、データベースエンジニアを経て31歳で看護師に。脳外科、回復期、精神科病棟を経験。その後は在宅医療を経験し、再度精神科病棟へ。看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」管理者。医療メディア「メディッコ」メンバー。看護師のキャリアについて考える「ナスキャリ部!」副部長(仮)。その他多数プロジェクトに参加。好きな言葉は「まだ見ぬ誰かの笑顔のために」。好きな看護技術はひげ剃り(その他ほぼ不得意)。好きな看護業務はリーダー業務。好きな都バスの路線は【業10】新橋~とうきょうスカイツリー駅前。 

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