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看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。

今回のテーマは「患者さんの気持ちになったこと」です。

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夏から秋に急激に変わりましたね。
いや、書いてる今日はやや暑いのですが、風はやはり秋になりました。
ちなみに、秋になったと感じるのはみなさんはどんなときですか? 気温の変化でしょうか。
私は「空が高くなったとき」ですね。
いつも下を見ておりますが、ふと上を見上げると空が高くなっているなと。
青い空の色も本当に夏とは違いますよね。

さて今回のテーマは「患者さんの気持ちになったこと」。
精神科だとこのテーマって結構話に出ると思います。
そして答えの出ないテーマかもしれません。

精神科だと「患者さんの気持ちに寄り添うこと」が大切と言われることがありますが、これがまた簡単なことではありません。
だって、患者さんの気持ちって完全に理解することはできないですからね。
そして基本的には「つらい気持ち」なわけで、つらさは正直理解できないですからね。
そして「理解した」なんて思うことが一番危険だと思います。
理解しているつもりこそ、相手とのコミュニケーションで一番いけないことだと思います。

  ただ、最近(というかここ数年)、とてもつらい気持ちになることが何回かありました。あのつらい気持ち、すごく教科書どおりになるんですよね。

まず、目覚めたくなくなる。
なんか目を開けるのがつらいんですよね。
そして食欲もなく、消化器系がおかしくなる。
なんか地面に足がついてない感じで、なんにもやる気がなくなる。
そしてカーテンも開けず、陽の光もいやになる。
もうずっと布団に潜り込んでいたい。
それは眠いのではなく、ただ怖いって感じ。
これはそのときも思いましたが「これがつらいってことか」と。

抑うつ状態が続くと、本当にきつくなってしまうと感じました。
精神科も本当「早期発見・早期治療」が大切だなと。

患者さんの気持ちを理解しようとする気持ちは大切ですが、すべてを理解しようとしなくてよいと思っています。
「あなたのことは全部知ってます」と言われても、気分は良くないですからね。
ただ「うんうん」とうなずくだけの場合も、気分は良くないですよね。
こういうのって、自分がその立場にならないとわからないことだと思います。

あ、コミュニケーションで悩んだときは、私も執筆協力しているこちらの本で学んでください!!

患者さんの気持ちになることは、難しいことですよね。

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fractale~mizuki~
X:mizuki@おぬ14年目精神科看護師(@c_mikzuki

乗り物好きな看護師。事務職、データベースエンジニアを経て31歳で看護師に。脳外科、回復期、精神科病棟を経験。その後は在宅医療を経験し、再度精神科病棟へ。看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」管理者。医療メディア「メディッコ」メンバー。看護師のキャリアについて考える「ナスキャリ部!」副部長(仮)。その他多数プロジェクトに参加。好きな言葉は「まだ見ぬ誰かの笑顔のために」。好きな看護技術はひげ剃り(その他ほぼ不得意)。好きな看護業務はリーダー業務。好きな都バスの路線は【業10】新橋~とうきょうスカイツリー駅前。 

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