看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。
「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。
今回のテーマは「もし自分が違う医療職ならなにをしたいか」です。
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3月になりました。
毎年のことですが、東日本大震災を思い出します。
私は看護学校を卒業し、この日が准看護学校の合格発表日でした。
震災の発生した時間には准看護師にはなっていましたが、そんなことよりも何が起きているかわからない。
自分の身が安全かどうかもわからない不安な夜を過ごしたのを覚えています。
そんな東日本大震災から14年。
あれから私たちはいろいろ変わった気がします。
さて今回のテーマは「もし自分が違う医療職ならなにをしたいか」です。
うーん……。
医療事務かな。
僕は過去に医療事務経験があり、なんなら、システムエンジニアっぽいことをしていたときは電子カルテの基礎を作ってましたからね(笑)。
そういう事務系がしたいかな。
あの、事務って自分のやったことではお金にならないんです。
たとえば医師が診察したり、看護師が処置をしたら点数という制度でお金になる。
けど、事務の仕事は直接お金にならない。
けど、ほかの職種が行った処置を取りそこねることなく記録してお金に変えるのが事務の仕事。
僕は取りまとめるとかそういう仕事が好きかな。
自分がすごく忙しくはなるんだけど、でも「あとはよろしく」と言って誰かにお願いするより、「最後は僕がやる」みたいな、一番最後の役が好きだったりします。
一時期「医療情報技師」の資格を取ろうとしたんです。
結構難しいんですが、僕に似合っている気がして(笑)。
医療職でほかに……と思っても、臨床でやっていくのかどうかって迷ったりしませんか?
もちろん患者さんに接しているのが看護師の仕事かもしれませんが、働いていくと「なんかほかの世界ないかな」と思ってしまうのも事実。
そう考えると「大学院行くかな」とも思ったんですが、やっぱり働きながらの大学院というものはものすごくハードルが高い。
あれは本当に「ひと握りのできる人間」しかできないものです。
僕には無理だなとあきらめてしまいました。
じつは4月から、専門学校で学生を指導する立場になります。
これもまた未知の分野ですが、看護師という知識が活かせるなと思いました。
ただ、やはり教える側になるとしっかりとした知識が必要。
そんなわけでリスキリングというか、学び直しをしています。
医療職だから専門性の高いことを教えられる。
これも資格を活かした生き方だと思っています。
まあ、大変ですけどね。
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fractale~mizuki~
X:mizuki@おぬ14年目精神科看護師(@c_mikzuki)
乗り物好きな看護師。事務職、データベースエンジニアを経て31歳で看護師に。脳外科、回復期、精神科病棟を経験。その後は在宅医療を経験し、再度精神科病棟へ。看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」管理者。医療メディア「メディッコ」メンバー。看護師のキャリアについて考える「ナスキャリ部!」副部長(仮)。その他多数プロジェクトに参加。好きな言葉は「まだ見ぬ誰かの笑顔のために」。好きな看護技術はひげ剃り(その他ほぼ不得意)。好きな看護業務はリーダー業務。好きな都バスの路線は【業10】新橋~とうきょうスカイツリー駅前。
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