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看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。

今回のテーマは「患者さんの意外な一面」です。

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今年の気候はなんなんですかね。暖かい日々が続いたと思ったら、突然寒くなる感じで。そしていきなり平年並に落ち着く。なんか極端ですよね。これ、夏は相当暑い日々が続くんじゃないですかね。電気代も高いですし、少しでも涼しい夏であってもらいたいです。

さて、新年度になりました。新しく看護師として働き始めた方もいるのではないでしょうか。一緒に看護師として働けることを嬉しく思います。がんばっていきましょう!!

今回のテーマは「患者さんの意外な一面」について。

患者さんって、看護師のことよく見ていると思います。「〇〇さんは昨日夜勤だったから明後日まで来ないよね」なんて、勤務の予測までしてくる患者さんもいたり。

ある時、夜勤帯に大不穏になった患者さんがいて、静止がきかず、さらには近くにスタッフがいない状態となりました。
やばい、これはなんとしてでも不穏を抑えないとと思いましたが、勢いが増してきました。そして私にかかってきたんです。
やばい、これ他の患者さんに行ってはまずいと思った私は、他のスタッフの応援が来るまでこっちで受け止めようと、私はしばらく殴られ続けました。

その様子を見た患者さんがすぐに他のスタッフを呼んでくれて、それ以上に被害はありませんでした。他の患者さんも「これは警察呼ばないと」と電話しにいった人もいました〔結局警察は来ず。いったいどこに電話したのやら(笑)〕。
そして患者さんみんなが拍手してくれました。「君は立派だ」と、普段はそんなこと言わない患者さんにも言われて。この出来事のあと、患者さんの間で「殴られても患者を守ってくれる人」というイメージがついたそうです。

この出来事から何年も経った時、夜勤中に眠れないとナースステーションに来た患者さんが「あの時、患者を守るってすごいなと思った」と話してくれました。「いや、あれを見て他の患者さんが不穏にならないか心配だったけど、終わったあとにみんなが拍手してくれて、あれがうれしかったよ」と伝えました。
よく見てるんですよ、患者さんは。だから、ちゃんと仕事しないとなって思いますよね。
あとは、僕が苦手な職員とかもすぐに見抜きますよね。「あの人苦手でしょ?」って。大人なので「苦手」という雰囲気は出さないんですが、わかってしまうんでしょうね。

訪問看護でも、患者さんはよく見てると思います。毎日会うわけではない人が多いからか、変化に気が付きやすいのかもしれません。「あら、ずいぶんと日に焼けましたね」とか「ちょっと太ったんじゃない?」とか言われます。

たぶん、看護師よりも患者さんのほうが観察力があるのかもしれません。

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fractale~mizuki~
X:mizuki@おぬ15年目精神科看護師(@c_mikzuki

乗り物好きな看護師。事務職、データベースエンジニアを経て31歳で看護師に。脳外科、回復期、精神科病棟を経験。その後は在宅医療を経験し、再度精神科病棟へ。看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」管理者。医療メディア「メディッコ」メンバー。看護師のキャリアについて考える「ナスキャリ部!」副部長(仮)。その他多数プロジェクトに参加。好きな言葉は「まだ見ぬ誰かの笑顔のために」。好きな看護技術はひげ剃り(その他ほぼ不得意)。好きな看護業務はリーダー業務。好きな都バスの路線は【業10】新橋~とうきょうスカイツリー駅前。 

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