「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。
今回のテーマは「気難しい患者さんの対応」です。
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気難しい人って得意な人はいないと思います。
なんていうんですかね、あの独特な雰囲気。
近づけないオーラというか、鉄壁で固めたような雰囲気。
「この人の家族にもこういうオーラを出すのかな」なんて思うと、家族が心配になったりします。
ただこういう人が、こちらの話を理解してもらえるようになると、味方に付けたような、なんだかうれしい気持ちになりますよね。
自分のコミュニケーションスキルが上がったような錯覚があります。
精神科だと、ほとんどの人が「気難しい人」に該当するかもしれませんね。
だって、「心」というとてもナイーブで目にみえないものを病んで入院しているわけですから。
心が急性期状態で、どんな些細な言葉も患者さんにとっては気になる苦しい言葉になりえます。
精神科の看護師はこのあたりをとっても気にしながら看護をしています。
死にたい気持ちが強い患者さん、仕事が多すぎて気持ちが疲れてしまった患者さん、病気の影響で幻覚妄想の世界にいる患者さんなど、言葉がけに注意しないといけない患者さんが多くいます。
さらに気難しさも足されれば対応はかなり大変です。
実際にはどうしているか。
1人で対応しようとせず、複数の看護師で対応することがあります。
または、その人から援助が必要とされるまで、あえて積極的なかかわりは控えたりします。
お互いが気分を害することのないよう、ある程度の距離を置くことも大切だと考えます。
患者さんはさまざまな状況から入院してきます。
一見気難しい感じがしても、そのときは疼痛やせん妄などから医療者とかかわりたくなくて、気難しい態度を取っていたかもしれません。
大きな変化はありませんが、人間は日々の精神状態で相手との距離を置いたりするものです。
最初から「気難しい」と色眼鏡で見ず、「今日はこういう感じなのか」と日々の様子で患者さんと接するほうが良いと思います。
最近は自分が「気難しい人なのかな」と思うことがあります。
入院したら看護師さんから距離を置かれないようにしたいと思います。
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fractale~mizuki~
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乗り物好きな看護師。事務職、データベースエンジニアを経て31歳で看護師に。脳外科、回復期、精神科病棟を経験。その後は在宅医療を経験し、再度精神科病棟へ。看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」管理者。医療メディア「メディッコ」メンバー。看護師のキャリアについて考える「ナスキャリ部!」副部長(仮)。その他多数プロジェクトに参加。好きな言葉は「まだ見ぬ誰かの笑顔のために」。好きな看護技術はひげ剃り(その他ほぼ不得意)。好きな看護業務はリーダー業務。好きな都バスの路線は【業10】新橋~とうきょうスカイツリー駅前。
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