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看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。

今回のテーマは「印象に残る上司」です。

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社会人になってもう20年以上。
いろんな会社、病院で印象に残っている上司はいますが、あまり個性的な印象の上司を書くと、完全に個人を特定してしまうほど個性が強かったりするので、ここはあえてそこまで個性の強い上司のことは書かないようにします。
看護師になって10年以上、看護師になる前は一般的な社会人も10年以上やってきている私ですが、正直、嫌な上司って当たらなかったんです。
嫌な同僚とかはいましたし、とくに看護師の仕事を始めてからは嫌な同僚は多くなりました(笑)。
もしかしたら、僕はあまり上司に興味がないのかもしれません。
まあ、例えばですが休み希望が通らなかったとしても、「まあ、今月ダメなら来月は希望通そう」って思うぐらいだし、よほど予定がある以外は、病院のシフトにほかの予定を合わせるようにしていますからね。
どうしても看護師の人数が少ないときは、看護師長の気持ちを考えると無理に希望を通そうとは思いません。
理不尽に怒られたこともありますが、引きずることはなかったですし、今となっては「こんな上司がいてね」と、話のネタになっています。

ひとつ思うのは、社会人になっていちばんはじめの上司って記憶から消えないかもしれません。
私は大学を卒業後、地元の病院で事務をしていました。
大学を卒業してから最初に働いた場所。
私の仕事は大量の書類のコピーから始まりました。
本当、これは最初の1週間ぐらいはひたすら資料をコピーしていましたね。
そんな事務の仕事でしたが、夏ごろにその部署主催の市民フォーラムを行うことになり、そのタイトルを考えてくるようにと言われました。
なんか自分に命じられたことがうれしくていろいろ案を考えました。
そこでプレゼンをしたのですが、ものすごく気に入られて案が採用。
たくさんのポスターが作られたときは本当に感動しました。

後日、なぜタイトルを考えるように私に言ったのか聞いてみました。
すると「若い人の意見を取り入れたかったんだよ。斬新で若者らしい意見が出ると思ったんだ」と。
私はこの話が妙に印象に残っていて、今も私の参加しているNPOなどでは、自分はなるべく意見を出さないようにして、若い人の意見を聞くようにしています。
社会人になってはじめての上司の言葉。
たぶん話してくれた上司はこのことは覚えてないかもしれませんね。

今、へたすると上司となる年齢になってきました。
「若者の意見を聞く」ということ、案外大変だったりします。
自分のほうが良い意見があるとか、自分でやったほうが早いとか思ってしまいます。
そんな気持ちをグッと抑えて、上司の言葉を噛み締めたいと思います。

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fractale~mizuki~
twitter:mizuki@おぬ10年目看護師(@c_mikzuki

乗り物好きな看護師。事務職、データベースエンジニアを経て31歳で看護師に。脳外科、回復期、精神科病棟を経験。その後は在宅医療を経験し、再度精神科病棟へ。看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」管理者。医療メディア「メディッコ」メンバー。看護師のキャリアについて考える「ナスキャリ部!」副部長(仮)。その他多数プロジェクトに参加。好きな言葉は「まだ見ぬ誰かの笑顔のために」。好きな看護技術はひげ剃り(その他ほぼ不得意)。好きな看護業務はリーダー業務。好きな都バスの路線は【業10】新橋~とうきょうスカイツリー駅前。 

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