著者:小野坂益成 (松蔭大学看護学部精神看護学講師)



みなさん、カンファレンスは得意ですか?

自分は、カンファレンスが大の苦手です。
それは、人前で自分の意見を言う、話をすることに対してひどく緊張するから。

緊張するので人前に出たくないと小さいころから思いがちであったため、克服したいと考えていました。
そのため小・中学生時代は、あえて人前に出る係などを率先して担当したり、高校生時代は人前に出る部活をしたりしていました。しかし、緊張することは変わらず……。

カンファレンス時
司会:「なにかありますか?」
私:「はい……(頭の中真っ白)💦」

とか、いま思うと本当にあわあわしていたと思います。
自分の意見を言えない、頭が真っ白になってしまし、話しても何を言っているか自分でもわからなくなる……。
そんなときはとくに、周りの人がよくできていると思っちゃうんですよね。実際、周りの人は意見をまとめたり発言したりしているし……。そしてそう見えるからこそ、また自分は焦る。
悪循環です。

皆さんはどうですか?
カンファレンスは苦手ですか?
学生から話を聞くと、「カンファレンスがイヤ」と話される人が多いです。

わたしは、看護研究の発表をしたときに、人から「発表よかったよ」と褒められた経験があります。
しかし、その発表当日は発熱しており、いつもより頭がはたらいていなかったのです。自分としては台本をそのまま話した感じでした。「臨機応変にはほど遠かったけど、まぁ話せた」くらいのもの。
その経験から、“自分が思う自分”と“他人から見える自分”は違うと強く実感しました。

はじめは、そんな成功体験。
はたから見れば、しょうもないことかもしれませんが、そんなちょっとした成功体験が積み重なれば、もしかしたら教員のように学生の前で話せるくらいにはなれるかもしれません。
(今でもかみかみだし、緊張で漢字も読めなくなることがありますが、それはご愛嬌……)

【根拠】
スモールステップ

スモールステップとは、学習や行動の変化を促進するために、大きな目標を細かく分割し、一歩ずつ段階的に達成していく方法です。小さな成功体験を積み重ねることでモチベーション維持にも効果的です!

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