著者:川下貴士(松蔭大学看護学部精神看護学講師)
t-kawashimo@shoin-u.ac.jp
皆さんどうも。
久しぶりの再開から記念すべき20回目となりました。
まだまだ恥をさらしていくので楽しみにしていてください。昨年はコミュニケーションに関する本を出版しましたが、もし興味ある方は下記の『この書籍の購入・詳細はこちら』のリンクから立ち読みしていただき、気に入ったらぜひ購入を検討してみてください。
今回は友だちとの失敗談です。お恥ずかしい話、正直、今でもうまくいっているのか? いってないか? それすらもわかりません。どうぞお付き合いください。
僕がこれまで学んできた精神看護は何だったの?
目の前の友だち1人救えない知識や技術をもって何になる? 答えのない自問自答を繰り返す日々に終わりはなく、僕自身の無力さを認めざるを得ない出来事です。お恥ずかしい。
友だちとは専門学校時代から上京するまで定期的にファミレスで精神看護や夢を朝まで語り合う仲でした。新卒でお互い精神科病院へ就職し、病院は別々でしたが、同じ境遇を過ごしてきました。付き合いで言えば10年以上になるかな。
そんな友だちと会えなくなったのは、僕が上京してから間もなくでした。
上京前、この挑戦を応援してくれたあの日。
まさかその日が友だちと会う最後の日になるとは当時は微塵も思っていませんでした。
最後に会ったあの日、友だちは表情に笑顔はみられるものの仕事のことで悩んでいる様子でした。
当時の僕はそこまで深く考えておらず、きっとその悩みも友だちなら乗り越えれるものだと思ってました。
職場環境も良く上司からも期待されているように感じたし、大丈夫……そういう風に思っていましたね……。
今、振り返ると……友だちが苦しくなる要因が何となくわかりますが、当時の僕にはそういったことがまったく見えてなかったですね……。情けない。
友だちのことなんて何も知らない僕は帰省後、いつものように連絡します。久しぶりに会ってお互いの近況報告ができると気分は高揚してましたが、友だちからの返信はあまりにも僕の心境とはかけはなれた内容でした。
「元気がないので、会えないです」
僕は何も知らなかった。
上京前はあれだけ会っていたのに、友だちとは上京後、1度も会えてません。
僕が地元をはなれた後、友だちに何があったのか? その理由も経緯も何も知りません。
友だちはもうすでに精神科看護師ではないかもしれません。
だけどそれすらも僕は知りません。連絡すると返信はありますが、本人自ら話そうと思えるまでは、僕は何も聞かないつもりです。ただ……ただ……元気?? 焦らずゆっくり過ごしてね! という内容を今も年に1回連絡するだけです。
友だちがどういう状況なのか、わからないなかで僕なりの知識や経験で、やれることはやっているつもりです。
精神看護におけるコミュニケーションの基本でもあると思いますが、責めない、理由を聞かない、焦らせない、本人のできているところをみる(ストレングスの視点)。
友だちの場合は、連絡したら返信がありますので、それは友だちができている部分だなと思っています。そして、僕が一番大切にしていることは時間なのかなと思っています。
精神看護の場面においても、長い時間をかけて、患者さん(利用者さん)とコミュニケーションを図り、信頼関係を構築していきます。
そこへの時間は、患者さん(利用者さん)によって、千差万別です。
友だちがみずから話をしてくれるまでどのくらいの時間を要するのか? それは誰もわかりません。
ただ……僕ができることは、友だちの回復を信じて待つことと、何様と言われるかもしれないけど気にかけているという連絡を年に1回することです。
とはカッコつけて言ってるものの、かれこれだいぶ時間が経過してしまいました。
正直、本当にこれでいいのか? 自問自答は終わりません。本音を言うなら会って、昔みたいに精神看護を朝まで語りたいし、20代の多感な時期にできもしない夢を語ってたことの1つ(本を出版する)が実現したよ!!って友だちと一緒に喜びたいのが本音です。これが僕のエゴだとしても……。
僕のコミュニケーションはどうなんでしょうか?
僕はどうすればよかったのか?
みなさんならどういったコミュニケーションを図りますか?
今回は友だちへの恋文みたいでしたね。
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※本記事に登場する友だちは、著者の体験に基づくフィクションです。実在する人物などとは関係はありません。
※感想や質問などございましたら、メールアドレスまで連絡していただけるとうれしいです!
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