書籍『2級3級合格!心電図読み方ルールマスター』は、心臓の解剖や心電図の基礎をさらっとおさらいし、「心電図を読み解くルール」を示して、それをどんなふうに使って実際に心電図を読み解いていくのかを解説、さらに実践問題50問にも取りくめる充実の一冊です。
本連載は、本書に収載されている「心電図ひよこの会からの挑戦状:問題演習」の一部を取り上げつつ、本連載のために新たな問題を追加していく「出張版」です。
さて、今回の挑戦状は……




〈挑戦の前に〉
※各級の出題基準は心電図検定の要項をご確認ください。
※波形に記録条件が記載されていない場合は、標準感度10mm/mV、標準記録速度25mm/s として考えてください。


Q02

50歳代男性。定期健康診断受診時に記録された心電図である。
心電図所見として正しいものを1つ選べ。
【推定難易度:3級レベル】


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①正常
②右軸偏位
③時計方向回転
④左室高電位
⑤QT短縮症候群


正解はこちら











[ ①正常 ]



主要所見:正常
正常洞調律の波形である。
心電図を読影する際は、P-QRS-Tを順番に見ていくと見落としなく見ることができる。この波形の計測値は、



となっており、いずれも基準範囲内となる。





左室高電位は臨床的に ①RV5 + SV1 ≧ 3.5mV、②RV5 ≧ 2.6mV の基準がよく用いられ、若年者では、 ①RV5 + SV1 ≧ 4.0mV、②RV5 ≧ 3.0mV の基準で考える場合もある。
QT短縮症候群はQT、QTc時間が短縮する。具体的には、心拍数補正した修正 QT時間(=QTc時間)が0.33秒以下となる。




ポイント

① P波の有無、P-QRS波の関係性を確認する

② QRS波の幅、形を確認する

③ ST、T波を確認する

④ 軸偏位、移行帯を確認する



正常症例や選択肢にある所見を「もっと具体的にどうやってみるの?」については、 『2級3級合格!心電図読み方ルールマスター』でフカボリ解説しているので、ぜひ手に取ってご覧ください!!

心電図ひよこの会メンバー


開拓する救急検査技師
横山健輔(京都桂病院 検査科)

講師力抜群、健診検査技師
多田淳史(一般財団法人京都工場保健会 技術部 検査課)

知識の宝庫、超音波検査技師
三宅穂岳(滋賀県立総合病院 臨床検査部)

X:(@ShindenzuHiyoko

書籍のご案内


『2級3級合格!心電図読み方ルールマスター』


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発行:2025年7月
サイズ:B5判 224頁
価格:3,080円(税込)
ISBN:978-4-8404-8822-8
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