書籍『2級3級合格!心電図読み方ルールマスター』は、心臓の解剖や心電図の基礎をさらっとおさらいし、「心電図を読み解くルール」を示して、それをどんなふうに使って実際に心電図を読み解いていくのかを解説、さらに実践問題50問にも取りくめる充実の一冊です。
本連載は、本書に収載されている「心電図ひよこの会からの挑戦状:問題演習」の一部を取り上げつつ、本連載のために新たな問題を追加していく「出張版」です。
さて、今回の挑戦状は……




〈挑戦の前に〉
※各級の出題基準は心電図検定の要項をご確認ください。
※波形に記録条件が記載されていない場合は、標準感度10mm/mV、標準記録速度25mm/s として考えてください。


Q03

80 歳代男性。めまい、ふらつきを主訴に救急受診した。
心電図所見として正しいものを2 つ選べ。
【推定難易度:2級レベル】


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①洞徐脈
②心房細動
③心房粗動
④洞房ブロック
⑤3度(完全)房室ブロック


正解はこちら











[ ②心房細動、⑤ 3 度(完全)房室ブロック ]



主要所見:心房細動、3 度(完全)房室ブロック、補充調律(QRS 波 約38 回/ 分)
微細な心房興奮(f 波)を認め心房細動を考えるが、RR 間隔が一定(赤矢印:←→である(*通常 の心房細動ではRR 間隔が不整になる)。この場合、心房細動の心房興奮が完全に心室に伝わっ ておらず、房室接合部以下で補充調律が出現していることが考えられる。以上より、3 度(完全) 房室ブロックを伴う心房細動を考える。

*心房粗動のF波との鑑別も必要であるが、V1誘導(1番明瞭)で基線の波高のバラツキがあり、f波を考える。

『2級3級合格!心電図読み方ルールマスター』
p.177-178より

心電図ひよこの会メンバー


開拓する救急検査技師
横山健輔(京都桂病院 検査科)

講師力抜群、健診検査技師
多田淳史(一般財団法人京都工場保健会 技術部 検査課)

知識の宝庫、超音波検査技師
三宅穂岳(滋賀県立総合病院 臨床検査部)

X:(@ShindenzuHiyoko

書籍のご案内


『2級3級合格!心電図読み方ルールマスター』


2級3級合格!
心電図読み方ルールマスター
考え方が学べる解説&実践問題50問
検定、心電図専門士合格者、多数輩出!臨床検査技師が勉強会でみるみる力をつけたコツ、教えます!


試験対策の強い味方!一人での学びを応援!
心電図の基本的な読みかたのルールを学びなおすとともに、それをどう使って実際に読みといていくのかという考え方まで納得!特に重要な不整脈についてはフカボリして理解できるように、会話形式の解説で勉強会を疑似体験。最後は実践問題に挑戦!理解度を確認できる。

発行:2025年7月
サイズ:B5判 224頁
価格:3,080円(税込)
ISBN:978-4-8404-8822-8
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『2級3級合格!心電図読み方ルールマスター』



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