書籍『2級3級合格!心電図読み方ルールマスター』は、心臓の解剖や心電図の基礎をさらっとおさらいし、「心電図を読み解くルール」を示して、それをどんなふうに使って実際に心電図を読み解いていくのかを解説、さらに実践問題50問にも取りくめる充実の一冊です。
本連載は、本書に収載されている「心電図ひよこの会からの挑戦状:問題演習」の一部を取り上げつつ、本連載のために新たな問題を追加していく「出張版」です。
さて、今回の挑戦状は……
〈挑戦の前に〉
※各級の出題基準は心電図検定の要項をご確認ください。
※波形に記録条件が記載されていない場合は、標準感度10mm/mV、標準記録速度25mm/s として考えてください。
Q10
50歳代男性。無症状。
最も考えられる電気軸を1つ選べ。
【推定難易度:3~1級レベル】
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①約0°
②約30°
③約60°
④約90°
⑤約-30°
正解はこちら
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[ ④約90° ]
A
Ⅰ誘導のQRS波陽性成分・陰性成分が±0のため、ちょうど中間地点(Ⅰ誘導に垂直=近づく・遠ざかる成分がほぼ同じ)で、Ⅰ誘導に対して垂直な90°もしくは-90°付近であると推定することができる。
B
Ⅱ誘導、Ⅲ誘導、aVF誘導が陽性成分(近づく)であり、平均電気軸は約90°であると考えることができる。
実は今回の電気軸の問題は、2024年心電図検定1級で似たような内容が出題されています。
平均電気軸は心電図の基礎を問う問題なのでレベルは3級相当と考えますが、意外と1級受験者(合格者の中でも)忘れていたとの声も聞きました。
軸の図表を理解すること、四肢誘導で±の誘導を探すことがポイントです。
書籍にも電気軸の簡易的な考え方を記載していますので、ぜひご確認ください。
また本症例は右房負荷所見も認めます。
詳しくは書籍『2級3級合格!心電図読み方ルールマスター』のStep4 ⑤(p.46)をご覧ください。
心電図ひよこの会メンバー
開拓する救急検査技師
講師力抜群、健診検査技師
知識の宝庫、超音波検査技師
X:(@ShindenzuHiyoko)
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発行:2025年7月
サイズ:B5判 224頁
価格:3,080円(税込)
ISBN:978-4-8404-8822-8
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