PSV は自発呼吸との同調性が良いとされます。一般論として、他のモードに比して同調性が良いのは事実です。
例えば筆者が読者を捕まえて、気管挿管し人工呼吸を開始したとします。あ、きちんと鎮静鎮痛するので安心してください(え、そういう問題ではないって?)。まあ、健常者に人工呼吸を行う場合はVCV・PCV とA/C・SIMV の組み合わせよりPSV の方が楽でしょう。自発呼吸を自然にサポートしてくれるからです。
しかし、晴天と嵐では話が違います。基本的に多くの重症患者さんは頻呼吸を呈します。だからこそ、頻呼吸の所見は重症患者さんを見逃さないための最重要ファクターとされています。吸気流速も早くなり、勢いよく吸い込んで勢いよく息が吐かれます。
皆さんが運動をした後など、頻呼吸を呈した状況を想像してください。その状況に、呼吸に合わせてすごい勢いでエアが送り込まれたら、つらいと思いませんか?


―書籍『かんテキ 肺保護にこだわる人工呼吸』よりPSV 「PSVのサポートの特徴」の一部を紹介します―



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