みなさん、こんにちは。
寒波がきて雪が降っている地域もあるのではないでしょうか? 三重県北部は少し降っていますが、例年よりは積もっておらず安心しています。訪問看護の際に雪だと、遅れたり、事故も気をつけないといけませんから、いろいろ気をつかいますよね。
さて今日は「もし、利用者が『今日は話したくない』と布団から出てこなかったら、あなたならその30分間をどう過ごしますか?」について考えたいと思います。
そんな場面に遭遇したことはありますか?
みなさんは利用者さんが「今日は話たくない」と言って布団から出てこない、もしくは玄関も開けていただけないなんてこと、あったりしますか?
私はあります。玄関のドアの前で「もう今日はいいわ」や、布団に入ってぐーぐーと寝てしまう方もいらっしゃいました。さて、こういう場面ではどのように支援をしていけばよいのでしょうか?
居てもいいかな?
玄関が開かない場合は出直すことも選択肢のひとつですが、玄関を開けてくれて部屋にも入ることができた。でも布団から出てこない場合は、「ここに居てもいいのかな?」という思いが頭をよぎると思います。私も戸惑います。
以前、いびきをかいて寝始めた方に「眠いですか? 失礼させていただき、また出直しましょうか?」と確認させていただきました。するとその利用者さんは「え、居てよ。安心するから、最近あまり眠れなくて、ここにいてくれたら眠れるから」とおっしゃいました。そのときすごくうれしかったことを、私は今でも思い出します。「自分という存在に安心してくれている」「訪問看護師冥利に尽きる!」と思いました。
精神科看護としての大事な視点
寝ているからといって、なんとか説得して話を聞き出すことや、やることがないので早めに切り上げたりすることはこちらの都合です。なので、それはやめておいてほしいと思います。
「今日はそういう日ですね」と伝え、そばに座って気配だけ共有することや、利用者さんになにか変化がないか、部屋の様子や呼吸を感じながら静かに待つという「そこに居て、静かに場を共有する」ということが、大事だと思います。
布団に入っていても、看護師の気配はきっと伝わっています。
答えを急がない
精神科訪問看護の場面で私が大事にしていることは、「その人のタイミング、答えを急がない」ということです。看護師の価値観や正しさがあるように、利用者さんにとってもその方の正しさがあるのです。布団から出てこられないという理由があるのです。毎回布団の中におられても、何度も訪問を重ねると、あるときにふいに話をされることもあるかもしれません。
まとめ
〇答えを急がない。〇場を共有することも立派な支援。
〇あるときに、患者-看護師関係が変化すると思い、待つことが大事。
訪問看護ステーションふく・ふく代表・管理者/精神科認定看護師
精神科看護に長年魅了されています。地域で水が流れるように精神科看護を浸透させたい!そんな思いで2023年8月に訪問看護事業所を立ち上げました。
訪問看護につながる手前の方にも、よくお話をしに伺います。人生をどのように過ごしたいか、希望はなにか?そんなことを会話のなかから探り、ストレングスの視点でかかわることが大好きです。精神科看護に魅了され、わくわく働ける看護師を多く育成したいと思っています。
時間があると登山をしながら日本中を旅しています。四季折々の日本の山々に包まれて至福のときを過ごしています。
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