ここには12枚の『問い』が書かれたカードがあります。
ゲストが、それぞれ選んだカードに書かれた『問い』について、インタビューを通じてゆっくり考えていきます。
カードには何が書かれているか、ゲストにはわかりません。

ここでの『問い』とは、唯一の正しい答えがあるものではなく、思考を深め、さらなる問いを生んだり、生涯にわたって何度も問い直したりするような本質的なもの。
そして、ゲストの考えや価値観、人柄に触れるようなものが含まれています。
簡単に答えは出なくても、こうした考える時間自体に意味があるのかもしれません。
いま、少しだけ立ち止まって、あなたも自分や周りの人に問いかけ、想いを馳せてみませんか。



ゲスト:小出智一
群馬県の看護大学を卒業後、杏林大学医学部付属病院に入職。高度救命救急センター(TCC)で4年勤務。mixiで北米型ERを含む新しい病院の立ち上げの投稿を見つけ、救急部門の立ち上げに携わる機会は看護師人生でも稀だと転職を決意し、自ら応募。手探り状態で、部門の立ち上げに奔走。2012年の東京ベイ・浦安市川医療センターの開院から約10年、現在は救急医療やシミュレーション教育に従事している。

インタビュアー:白石弓夏
小児科4年、整形外科・泌尿器科・内科系の混合病棟3年、その後、派遣で1年ほどクリニックや施設、ツアーナース、保育園などさまざまなフィールドで勤務。現在は整形外科病棟で非常勤をしながらライターとして活動して5年以上経つ。最近の楽しみは、仕事終わりのお酒と推しとまんが、それと美味しいごはんを食べること。


白石:
今日はありがとうございます。小出さんは2022年8月に著書『イマジネーション・ケア もしもディズニー記念病院でケアを学んだら』も出版されて、看護雑誌やセミナーなどでもご活躍されていますよね。今日はその著書の内容に触れる部分(※ネタバレはありません) も少し出てくるかと思いますので、本を読まれた方はより理解が深くなり、本を読まれていない方も興味を持っていただける話ができればうれしいです。

じゃあ、さっそく。今回の企画では、あらかじめこちらで12枚の『問い』が書かれたカードを用意しました。小出さんにはカードの内容がわからない状態で、選んでいただきたいです。

小出:
ほぉ、これは面白い。じゃあ右から3番目のカードを……。

白石:
これですね。わぁ……。小出さんめちゃくちゃ引き強いですね(笑)。ひとつ目の問いは「看護師の仕事をひとことで表すなら」です。

目の前にいる患者さんをどうこうするだけには、もはやとどまらない

小出:
看護師の仕事をひとことで……むず、これは(笑)。

白石:
いやぁ、これは運命的ですね。昨日、小出さんの著書を読み返していて、個人的にこれは一番聞きたいなと思っていました。

小出:
そうですねぇ……。今、ぱっとその質問のカードを出された瞬間に、思い浮かんだ単語はあります。『創造』ですね、クリエイティブのほうの創造。なんでこの言葉が思い浮かんだかというと、看護師の仕事って本当にいろいろあるじゃないですか。病院の看護師にしても、地域で働く看護師や起業する看護師もいて……。看護師として働ける分野、フィールドが多岐に渡っているなと思います。自分も本を書かせてもらったり、雑誌に寄稿させてもらったりしていますけど、日々の患者さんに対する看護を通しても、本当に千差万別。治療に関するガイドラインなどがあっても、それをまるっと患者さんに当てはめられるかというとなかなか難しい。看護ではよく『個別性』という言葉が使われますが、まさしくそれぞれの患者さんに合わせた治療や看護というのは、日々考えて創意工夫してやっていると思うんです。それが言語化されて形となっているのが、看護問題や看護計画などで、これらも日々更新されて作っていきますよね。元々あったものを、その患者さん向けにカスタマイズして看護を提供していくのもそうですし、自分が今やっているように、これまでの経験や考えたことを形として外の世界に発信していくことも含めて、『創造』だと思っています。

白石:
なるほど、『創造』ですね。素敵な言葉ですね。

小出:
起業してなにかアイデアを発信して形にしたり、あるいは研究をして新しい知見を広めていったり、いろんな形で『創造』している人たちがいると思います。広い意味で看護は、目の前にいる患者さんをどうこうするだけには、もはやとどまらない。そう考えています。

白石:
新しいものを生み出すことは、視野を広げるようなポジティブなイメージがありますね。看護問題や看護計画というと、どうしても患者さんの問題にばかり目がいきがちで、ネガティブな意味合いや堅苦しい感じがちょっとありますから。

小出:
たしかに、看護問題や看護診断はすでにカチッとフレームが決められていますよね。でも、そのなかからエッセンスを抽出して、目の前にいる患者さんに対して、何をすべきか、何ができるかと考えて創造していくことは、看護につながると思います。思い返せば、今の病院に来たのも、「0から新しい救急部門のある病院を作るぞ」と言われて興味を持ったからなので、昔から自分のなかには漠然と『創造』のイメージがあったのかもしれないですね。

白石:
いいですね。看護師の後輩、これから看護師を目指す人に、わかりやすくひとことで伝えるなら……と考えたときに、『創造』という言葉はなかなか出てこなかったです。

小出:
自分としては看護もそうですけど、仕事はある程度は自由であっていいなと思っていて。日々のルーティーンや業務に追われるようになってしまうと、想像力を失ってしまいかねません。自分の裁量の中で自由に考えて判断して、ベストを提供していくことは、日ごろから大事にしている部分ですね。逆に、枠にはめられるのが苦手といえば、そうなのかもしれないです。

創造を実践するためには行間を読む、そして創意工夫された『優しさ』を

白石:
ただ、『創造』するためにも、ある程度心の余裕やエネルギーが必要かなと思います。日々の現場では、目の前のことで精いっぱいということもありますよね。若い看護師さんには、自分にもできるだろうかと思う人もいるかもしれません。創造することを現場でも実践できるようになるには、どういったことが大事か。小出さんが普段から意識されていることはありますか。

小出:
心身ともにゆとりがあるのはもちろん大事かなと思います。だけど、なんといっても看護は科学のなかの一分野であり、基本的には科学的な裏付け、理論があるわけですよね。土台として。そこからガイドラインやマニュアルなどが作られていて、それに沿って動く。ところが、今回本を書いていて思ったのが、ホスピタリティ的なところで、目の前の患者さんに合わせて具体的にどうするか、どうするとその人にとってベストなのかということは、マニュアルには書いてないんですよね。じゃあ、創造するにはどうするのかというと、決してマニュアルから逸脱していいわけではなくて。マニュアルには書いていないけど、マニュアルの裏を読む、行間を読むというのかな。それが必要だと思っていて。マニュアルにはこう書いてあるけど、何をしてはいけなくて、何をすべきかを把握したうえで、こういう風にカスタマイズして提供しようと創意工夫をしていく。これが大事だなと思ったんです。

白石:
医療の現場では難しそうなところでもありそうですね。マニュアルを作った人やこれまでの経緯を知っている人は、なぜこの言葉にまとまったのかということがわかりそうですけど……。

小出:
そうですね。ただ、行間をすべて読み取れなくても、行動する1つの指標として概念的な言葉になってしまいますが、それはひとつの『優しさ』を持つことでもあると考えています。実例を含めてお話しますと……。

あるとき、ターミナル期にある患者さん が救外に運ばれて来ました。状況としては、アイコンタクトくらいは取れるような状態で。もう数日かもしれない……というなかで、ご家族にはそばにいてもらったんです。そのとき、ご家族が患者さんとのツーショットの写真を撮っていたんですね。ただ、それは院内の規定にかかわることで、マニュアルどおりに看護師として行動すると、「写真は撮らないでください」となってしまうんです。個人情報やいろいろな面で今はとくに厳しいですよね。自分もそのときは、こういう理由からご遠慮くださいといったん説明はしたものの、何かできないかなと考えていて。それから医師に事情を説明して許可を取ったうえで、「こうした決まりがあるので、自分たちの責任で僕がご家族の写真を撮ります」と申し出たんです。背景や映るものなどさまざま配慮し、ご家族の意向も尊重したうえで、そうしました。

結局、患者さんはその後亡くなってしまいましたが、ご家族からはすごく感謝されました。もし写真を消してもらったままだったら、生きていて意思疎通ができる最期の瞬間を写真に残すことができなかっただろうし、こちらとしても杓子定規に対応しすぎて、しこりを残したかもしれません。ルールはルールとしてあるけど、その範囲内で問題のない方法を取れないかと考えて実践する、それが大事だなとつくづく感じた出来事でした。

よく、ルールを守らないのは『型破り』だと言われますけど、ルールを知らないで動いたらただの『型なし』で、ルールをちゃんとわかったうえでその合間を縫っていくから『型破り』な人間と言われるようになる。もし、看護師にわかりやすく伝えるんだとしたら後者の型破りの話であって、それはおそらく言語化されていない創意工夫された『優しさ』でもあるんだろうなと、俺は思います。

白石:
すごいです。こうしたことを多くの看護師さんに伝えるのは難しいなと思っていて、どうしても表面的に結果だけ受け取られてしまうこともあるじゃないですか。ご家族の写真を撮ったことも、ルールのなかで小出さんがいろいろ考えられて、配慮されてのことですもんね。

小出:
そうそう。あとは、自分がここまでやれたのは、今の病院の立ち上げからずっといるのも大きいと思います。すでにできあがっている病院は、よくわからないけどいろんなルールが決められていて、それに従うしかないという現状も多いでしょうから。だけど、お互いしんどいですよね。患者さんもいきなり入院して、がんじがらめのルールのなかで治療や療養せざるを得なくなって。看護師もどうにかしたい気持ちはあっても、場合によっては「インシデントだ」「上に報告だ」となって大変なことになってしまうので。

白石:
小出さんのように創意工夫をしているところを、実際に見せてくれる先輩がいることは大きいでしょうね。こういう創意工夫でかなりできることがあるなと、あらためて私自身も考えさせられたので、小出さんの著書を合わせて読むと、より理解が深まると思いました。

「すごくあなたに似合ってる」ある患者さんからの言葉

白石:
では、ふたつ目の問いに。こちらからカードを選んでください。

小出:
じゃあ、今度は一番左のものを。

白石:
これですか。お~。「患者さんから言われたひとことで印象に残っている言葉は」ですね。小出さん、たくさんありそうですけども。

小出:
ん~。2つあります。ひとつは手紙で、もうひとつは直接言われたことで。直接言われた話は、本当にしょうもない話かもしれないですけど、患者さんの対応をしていたときに、「あなた、その服似合ってるわね」と言われたんです。なんで印象に残っているかというと、そのときに自分が着ていたスクラブの色がピンクだったんですね。

白石:
え~どんなピンクですか。

小出:
ピンクはピンクでも、マゼンタに近いような、ショッキングピンクのような色合いですね。当時、俺はその色を好んで着ていたんです。ほかにもネイビーやえんじ色など一般的なスクラブの色は置いてあって、男性看護師はほとんどそれを着ていたんですけど、女性用にだけこのピンク色のスクラブが置いてあったんですね。業者さんもたぶん男で着るやついないだろうと思ったんでしょうね。だけど、わざわざそのピンクを選んで着ていました。かなり目立っていましたけど、俺がめちゃくちゃ着るようになったから、男性用にもピンク色のスクラブ置かれるようになって。そうしたら、ある患者さんから「そのピンク色がすごくあなたに似合ってる」「すごく明るい色で見ているこっちも元気になるので、その服を着ていてほしい」と言われたんです。それがけっこううれしくて。

白石:
自分の好きな色を着ていると、仕事でも気分が上がりますもんね。自由に自分の好きな色を選んで、堂々と着ていていいじゃないですか。

小出:
そうですよね。救急はけっこうブルー系とかくすんだ色が多いので、暗くなりがちで。もちろん、血液の色が目立たないなどメリットはあるんですけどね。ユニフォームの効果ってすごいなと思いましたね。

何度も読み返してしまう、ある患者さんからの手紙

小出:
それと、もうひとつ印象に残っているのが、患者さんからの手紙ですね。そこには、「あなたにとって看護師は天職だと思います、これからも頑張ってください」と書かれていました。めちゃくちゃうれしくて、今でもよく覚えています。

白石:
それはいつごろの話なんでしょうか。

小出:
もう8~9年くらい前の話ですね。今の病院ができて間もないころだったかと。救外で勤務していたときに、ある外傷の患者さんが運ばれてきたんです。ひととおり検査をして何もなかったんで、自宅に帰ることになったんですね。だけど、もしかしたら遅延性の再出血で状態が変わることもあるかもしれないと思い、医師の説明のあとに患者さんには「もしお家に帰っても背中やお腹が痛むことがあれば、遠慮なく受診してくださいね」と一声かけたんです。 そうしたら、数時間後に救急車のホットラインが鳴って、先ほど受診した患者さんが運ばれてくることになって。結局、再出血による緊急手術で入院することになりました。

自分は最初の受診でも再受診でもみていたので、その後、患者さんの様子を見に、何度か病棟にも行ったんですよね。最終的には、その患者さんも退院する運びとなって。後日、自分が休みの日に来てくれたと人づてに言われて、手紙をもらったんです。その手紙には、「本当に良くしてくれて、ありがとうございます」「あなたにとって看護師が天職だと思うので、これからも頑張ってください」と書かれていて。ひとり、部屋に帰ってからもじーっと読んでは、何度も読み返していましたね。

白石:
手紙をいただくのはまた違ったうれしさがありますね。だけど、小出さんもすごいですよね。救外の方が病棟に見に行くことって、けっこうあるんですか。

小出:
普通はないですよね。「じゃあ入院したんで、あとよろしくお願いします」みたいな感じだと思います。当時はまだ病院ができたばかりで、すべての病棟が空いていたわけじゃなかったし、時間もあったので。入院後訪問のようなことを自分が勝手にしていました。自分が救外で対応した患者さんが、その後どうなっているのかとカルテを見て、空いている時間に様子を見に行くことをしていたんです。今のようにコロナ禍じゃなかったから、フロア間の移動も気軽にできましたね。やっぱり救外でみて、「はい、終わり」じゃなくて、その後患者さんがどういう経過を辿るのか、単純に知りたかった気持ちが強いです。救外の看護師にできることはないですけど、会って話を聞くことぐらいはできるかなって。

白石:
なるほど。会って話を聞くだけって、簡単なようでなかなかできないことも多いですからね。話を聞いていると、ふたつ目の問いに対する話も、ひとつ目の問いで答えられた『創造』と結びついていますね。何もないところから、自身がこう作っていこうと突き動かされるようなところは、とても小出さんらしいと 思いました。

縛られずに、楽しく生きてほしい

白石:
それでは最後に、これはみなさんに問いたいことです。「小出さんが後輩(の看護師)に伝えたいことはなんですか」

小出:
この質問は絶対聞かれるだろうなと、俺も思っていたんですよ。予想はしていたんですけどね、じゃあ後輩に何を伝えるかっていうと、また難しいところではあるんですよね。

白石:
自分の職場の後輩とはまた違いますからね。

小出:
そうですよね。いろんな後輩の顔とか状況を考えてしまうと、何も言えなくなっちゃう。考えてはいたんですけど、まとまらないというのが正直なところで。

白石:
何かひとつに絞らなくてもいいです。いくつか要素があってもいいと思います。

小出:
そうするといくつかまとまるかな、うん。実践できるかどうかは別にして、やっぱり後輩に対して伝えたいと思うのは、『想像』。今度はイマジネーションのほうの『想像』です。いろいろ経験していろいろ想像できるようになって、楽しく生きてほしいなと思います。楽しく働いてほしいというよりは、楽しく生きてほしい。看護師の仕事をしていると、もちろん業務中の最優先はいろいろあると思います。それに、シフト中心に人生が組まれてしまうみたいなこともありますよね。そうしたいろいろな制限があるなかでも、例えば「病棟の看護師だからやれることはここからここまで」と線を引いてしまうのではなく、いろんな資格やいろんな経験を含めて積み重ねて、いろんな想像ができるようになって、どう行動するといいのかと選択肢をたくさん持てるようになって、たくさんのなかからその場の状況や患者さんにとってのベストなものを提供する。自分は看護師しかできないからこれで働くしかないんだと、ネガティブな感情で働き続けるのではなくて、いろんなことに挑戦できるように、いろんな視野を広く持てるようにしてほしいかな。楽しく生きて、看護師として楽しく働けるんだったら、それが一番いいなと思います。どうしても、日ごろストレスを抱えて鬱屈していて、自分のことがおざなりになってしまうこともあるかと思いますが、勉強や学びは止めないでほしい。結局そうだな、「縛られないでほしい」に行きつくのかな。

白石:
「縛られないで」というのは、看護の仕事にですか。

小出:
看護の仕事というよりは、自分の限界に。だって、白石さん聞いてくださいよ。この1年間、本当に大変だったんです。

白石:
存じております(笑)。

小出:
メディカ出版さんから小説の依頼を受けて、そのほかにも雑誌の連載記事やセミナーの講師などもやって、普段の仕事もあるし、家庭のこともあるし……。さすがに、キャパオーバーじゃないかと思って、一度お断りしたものもありましたが、それでもぜひお願いしたいと言われまして。「ちょ、ちょっと待ってください。ちょ、ちょっといろいろ仕事を整理してみます」と、とりあえず受けてみて。たぶん、自分史上最大に仕事が重なって忙しかった1年でした。

白石:
小出さんはこれで自分の限界を知れたわけですか。

小出:
そうそう。もちろん1つひとつの仕事を丁寧に、どれもおろそかにしないように気を付けました。でも、突き詰めていけば、ここまで自分はできるんだなと思ったので、やっぱり自分の限界に縛られないでやっていくのも大切だなと。想像力を広げられるように、経験を積んだり、勉強したりして、自分でいろんな選択肢を作っていくことで、あれをしなきゃいけない、これをしなきゃいけないと強制されることは減っていくと思います。そうして少しずつ自分で人生のハンドリングができるようになっていく、そんな風に思うんです。

白石:
自分で選んだことってすごく思い入れが深くなるというか、頑張ろうって思えますよね。今回、小出さんから選んでもらったひとつ目の問いからドンピシャで。多くの人がすごく迷って、なんだか人の言葉を借りてしまいそうなところを、小出さんだったら自分の言葉で伝えてくれそうだなと、前日に想像していたので。その問いが一番に来てうれしかったです。

小出:
そうだったんだ(笑)。逆に残ったほかのカードの内容が気になりますね。

白石:
それは連載が続くなかで、明らかとなっていくでしょう……(笑)。

小出さんにはトップバッターを務めていただき、ありがとうございました。今回の企画じゃなくても小出さんにはお話を聞きたいなと、ここ1~2年思っていて。いろんなところで執筆や講師などもされていますけど、救急の看護師としての内容が多いので、小出さん自身について、ひとりの看護師として深掘りするような話ができたらと思っていました。なんとなく、いつかそういうタイミングが来るだろうなと思っていたら、この企画のお話をいただいて……ついに来たと(笑)。

小出:
なるべくしてなったインタビュー、なるべくして引いてしまったと。これからの発展が楽しみな企画ですね。トップバッターとして白石さんに声をかけていただけて光栄です。ありがとうございました!

////// 編集部よりお知らせ //////
今回ゲストとしてお話しいただいた小出さんの書籍が発売中です。

イマジネーション・ケア_もしもディズニー記念病院でケアを学んだら
イマジネーション・ケア_もしもディズニー記念病院でケアを学んだら

夢と魔法の病院で行われるケアとは?
「あなたがしているのは看護じゃなくて業務でしょ?」そう言われた榛葉(しんば)が、夢と魔法の国の病院で気づいたこととは……。もしもディズニーに病院があったら、そこではどんなケアが生まれるのか? それは、ディズニーでしかできないケアなのか? 新感覚の看護小説、ここに誕生!

定価:1,980円(税込)
刊行:2022年9月
ISBN:978-4-8404-7891-5

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▼中身はこちらからご覧いただけます

インタビュアー・白石弓夏さんの著書



Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~

Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~
私もエールをもらった10人のストーリー


今悩んでいるあなたが元気になりますように
デジタルアートや3Dプリンタを看護に活用したり、看護をとおして一生の出会いをつかみ取ったり、在宅のほうが担い手が少ないから訪問看護に従事したり、苦しかった1年目のときの自分を手助けできるようにズルカンを刊行したり、医療と企業の橋渡しをするためにスタートアップに就職したり、悩みながらも新生児集中ケア認定看護師の道をまっすぐ進んだり、ロリータファッションモデルとして第一線で活躍しながら看護師を続けたり、目的に応じて疫学研究者・保健師・看護師のカードをきったり、社会人になってから「あっ、精神科の看護師になろう」と思い立ったり……。 さまざまな形・場所で働く看護師に「看護観」についてインタビューしようと思ったら、もっと大事なことを話してくれた。看護への向き合い方は十人十色。これだけの仲間がいるんだから、きっと未来は良くなる。「このままでいいのかな?」と悩んだときこそ、本書を開いてほしい。

目次


◆1章 クリエイティブな選択肢を持つこと 吉岡純希
◆2章 大きな出会いをつかみ取ること 小浜さつき
◆3章 現実的な選択肢をいくつも持つこと 落合実
◆4章 普通の看護師であること 中山有香里
◆5章 ものごとの本質をとらえる努力をすること 中村実穂
◆6章 この道でいくと決めること 小堤恵梨
◆7章 好きなことも続けていくこと 青木美沙子
◆8章 フラットに看護をとらえること 岡田悠偉人
◆9章 自分自身を、人生や仕事を見つめ直すこと 芝山友実
◆10章 すこしでも前を向くきっかけを作ること 白石弓夏

発行:2020年12月
サイズ:A5判 192頁
価格:1,980円(税込)
ISBN:978-4-8404-7271-5
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