ここには12枚の『問い』が書かれたカードがあります。
ゲストが、それぞれ選んだカードに書かれた『問い』について、インタビューを通じてゆっくり考えていきます。
カードには何が書かれているか、ゲストにはわかりません。
ここでの『問い』とは、唯一の正しい答えがあるものではなく、思考を深め、さらなる問いを生んだり、生涯にわたって何度も問い直したりするような本質的なもの。
そして、ゲストの考えや価値観、人柄に触れるようなものが含まれています。
簡単に答えは出なくても、こうした考える時間自体に意味があるのかもしれません。
いま、少しだけ立ち止まって、あなたも自分や周りの人に問いかけ、想いを馳せてみませんか。
新卒で大学病院の救命救急センターのICUに配属。その後、半年で整形外科に異動し、途中院内留学で精神科病棟に2か月、現在に至る。女子フットサルクラブのマネージャー。日本健康運動看護学会、健康スポーツナース。
小児科4年、整形外科・泌尿器科・内科系の混合病棟3年、その後、派遣で1年ほどクリニックや施設、ツアーナース、保育園などさまざまなフィールドで勤務。現在は整形外科病棟で非常勤をしながらライターとして活動して5年以上経つ。最近の楽しみは、仕事終わりのお酒と推しとまんが、それと美味しいごはんを食べること。
配属されたICU、初日にリアリティショックで
白石:
Ayakaちゃん、お久しぶりです。以前会ったときは学生さんでしたよね。整形外科でスポーツナースとして働きたいと話してくれたころが懐かしいです。今は看護師としてもう5年目になるんですね。
Ayaka:
そうなんです。あっという間ですよね。隠すつもりもないんですけど、実は新卒ではICUに配属になってから4~5カ月くらいでドロップアウトして、今いる整形外科病棟に異動になったんです。うちは3次救急の病院なので、交通外傷や飛び降りで運ばれてくる患者さんには精神疾患が既往にある人もいて、一度院内留学で精神科に2カ月間いた時期もありました。来年度は新しい場所への転職を考えていて、今いろいろ調べているところです。
白石:
5年の間にいろいろとあったんですね。最初、ICU配属というのは希望とか出していたんですか。
Ayaka:
第1希望は整形外科にしていて、第2希望ぐらいにICUって書いていたのかなぁ……外科と書いていたような。でも、第1希望に整形外科とはっきり書いていたらそのまま希望が通るかなと思っていたんですよね。
白石:
4~5カ月でドロップアウトというのは、なにかきっかけが?
Ayaka:
配属された初日からリアリティショックを受けました。人工呼吸器につながれて全身管理された患者さんを見て、正直ビビっていたのもあるし、患者さんと日ごろから何気ないやりとりとか、退院に向けてどうしていこうかっていう深いかかわりができないまま病棟に上がってしまうことがほとんどで。自分の思い描いていた看護師像に全然なれないような気がして、1年目のまだ気が抜けないクソ真面目な時期だったから余計に思い悩んでしまったんですよね。
白石:
Ayakaちゃんと一緒に入った同期はどんな様子だったんですか。
Ayaka:
同期は「難しいよね」「大変そうだよね」と言いながらも救命救急センターに来たからにはモチベーションの高い子も多くて、ここで頑張らなきゃみたいな感じで生き生きしている子が多かったですね。
白石:
そういう同期との温度差にも、しんどくなっちゃったとか。
Ayaka:
それもありました。だから初日で一度壊れかけてなんとか立て直して4~5カ月頑張ったけど、やっぱり無理で。もちろん整形外科希望だったから最初から行きたい気持ちはあったんですけど、最初から希望の部署に行くより、どこかひとつ挟んで行ったほうがその後の患者さんの見え方も全然変わってくるのかなと自分なりに思って、受け入れていたつもりだったんですけど、ダメでしたね。
白石:
やっぱり無理だってなったのは、たとえばどんなタイミング、場面だったんですか。
Ayaka:
厳しいと感じる指導があっても、最初は可愛がられている証拠だなんて思いながら頑張っていたんですけど、どんどん周りから「毎日あんな言い方されてるの?大丈夫?」と心配されるようになって。周りから見てもそう言われるってことは、しんどくて当たり前かもしれないと気づいた瞬間に、怖いとかしんどいとかいう気持ちがどんどん増幅していって、なおかつ重症な患者さんを見ていて責任感に堪えられなくなっていって……。
白石:
その後、整形外科に異動するまでは、どんなことがあったんですか。
Ayaka:
師長さんに「仕事は続けたいと思っているけど、この部署じゃ無理かもしれません」と話をしたら、「うちは合う合わないがあるからね」って意外とすんなり受け入れてくれました。だけど、仕事のことばかり考えていたんですよね、休みの日でもずっと仕事に行くまでのカウントダウンをしている自分がいて。眠れなかったり、体調も良くなかったりしたので、1か月休職期間を挟んで、戻るとなったときに元々の希望だった整形外科病棟に異動になった流れです。当時、整形外科病棟も人手不足だったみたいなので。
新たな部署で、整形外科の看護師としてリスタート
白石:
休職期間を経て、整形外科病棟に異動になって。だけど、元々いた同期の子もいるし、ICUでのことをどこまで知っているかというのもあるし、希望の科だといっても新しい部署での仕事でいろいろと大変だったと思うんですけど、最初の状況ってどんな感じだったんですか。
Ayaka:
異動してきた理由を誰がどこまで知っているのかは全然わからないこともあって、はじめは手探りの状態でした。最初のほうは本当に見学ばかりで、「患者に触るな」みたいなことを言われたこともありました。それでどうやって部署に馴染めばいいんだって、そういう状況が1カ月くらい続いていましたね。ICUでやっていた点滴の更新とかそういうこともさせてもらえず、アウェイな状況でした。人手の足りない忙しい状況だったのもあると思いますけど、最初は信用がなかったんじゃないかって思いますけどね。
白石:
そうした状況から、どのように気持ちを整理していったのか、なにか行動に出たりしたんでしょうか。
Ayaka:
やっぱり希望の整形外科に来て、スポーツされている患者さんがいて、看護の面では楽しいな、やりがいがあるなと思う部分がちょっとずつ増えてきたんですよね。それで、とにかくガッツで「あれもこれもやりたいです」って言うようにしていったら、「あの子やる気あるんだ」と認めてくれる先輩の存在があって、そこから徐々に。たぶん2年目の途中くらいまではしんどいなかで働いていたので、転職サイトとかけっこう見ていましたね。
白石:
それはいつでも転職できるように?
Ayaka:
行動には移せなくても眺めているだけというか、いろいろ理想に想いを馳せていただけです(笑)。いつの間にか転職サイトを見なくなったなって、それが2年目の夏ごろでしたね。今の病院は学生時代からずっと入りたかった病院で、知っている顔馴染みのスポーツ整形の医師がいて、その医師たちと一緒に働きたいという気持ちで来たので、ここでくじけて私はどこで通用するんだっていう気持ちがあったんですよ。やっぱり一緒に働いていると、患者さんとどういう方向に向かっていくのかという想いが一貫していて、チームみんなで勝ちに向かう姿勢が、チーム医療にも活きているとすごく思うので。なので、転職サイトを眺めながらも、外に出る気にはなれなかったんですよね。いろんな選択肢があるよ、世界は広いぞって言い聞かせるような、そんな感じだったと思います。
白石:
その2年目の夏ごろっていうのは、どんな時期だったんですか。
Ayaka:
元々いた同期とは半年ぶんくらい遅れていた関係で、完全にひとり立ちできる状態になったのがたぶんその頃ですね。先輩のフォローがつかなくなってうれしい反面、ひとりでいろいろやらなきゃいけないプレッシャーもありながら、ようやくひとりで少し気持ちに余裕を持って仕事ができるようになった時期だったのかな。
白石:
なるほど。その後は、なにか仕事でつまずいたとかそういうことはなかったんですか。
Ayaka:
そうですね、ネガティブな気持ちで辞めたくなるようなことはなかったですね。今転職を考えているのも、今後のことを考えていろいろやりたいことが見えてきたからなので。
スポーツナースを目指すきっかけ
白石:
そもそも、Ayakaちゃんが整形外科とかスポーツナースを目指すきっかけはなんだったんですか。
Ayaka:
最近、私自身もそのことについて考えていたんですよね。原点となるのはどこなんだろうって。たぶん高校のときの同級生で本気で上を目指して陸上やっている子が多くいて。私自身はすごく運動音痴なんですけど、身体を動かすことはけっこう好きでスポーツに興味があった、スポーツをやっている人に興味があったんですよね。その陸上やっている子たちは、学生の本分でもある勉強もあるなかで、大事な大会があって、そこに向けて頑張っていて。
なおかつ部活のメンバーや怪我と付き合いながらさまざまな葛藤もあって……というのを、間近で見ていたので、自然とそういう人をサポートしたいという気持ちが自分のなかに根付いていたんだと思います。そのタイミングで、私も怪我をして今の職場に入院したんですよ。それで、手術してリハビリをしていくなかで運動器って面白いなと感じたのもあったし、今マネージャーをしているフットサルクラブに出会って……と、いろいろつながっていった感じです。
白石:
不思議なつながりですね。そもそも学生時代から「整形外科で働きたい」という看護師さん珍しいなと思っていて。私も元々希望で今は整形外科で働いているけど、整形外科が好きでとか、自分がスポーツをしていて怪我をした経験からとか、意外と多くはないんだなって思っていたんです。
Ayaka:
そうなんですよね。私も意外といないと思いました。整形外科って楽なイメージを持たれやすいのかなと思っていて、重症な患者さんがいない、命にかかわらないみたいに思われがちで。だから、学生のときも救急や循環器、消化器とかもっと大事なところを見なさいって先生に言われたこともありました。だけど、整形外科に行きたいって思ったのは、楽だと思っていたからじゃないんですよ。たとえばスポーツ選手がする怪我って、日常生活を送ることはできるけど、っていう状態もけっこうあるじゃないですか。それでも、痛みとか小さな怪我で動きにくくなることがその人の生きがいに直結するんだとすごく感じていて。
整形外科の治療は骨が折れていたらくっつける治療をするだけではなくて、その人の生きがいを支えている治療なんだっていうのを、学生ながらに感じていたんです。私は上を目指して競技をしている人間ではないですけど、自分が手術をしたときに看護師になりたいと思っていたから、看護師として動ける身体にならなきゃいけないと思いながらリハビリをしていたんですね。それがスポーツをやっている人だったら、日常生活に戻れることではなく、競技に戻れないと意味がないって話で。そういうところを支えていくのが、すごく人生にかかわっていると感じて、整形外科でのやりがいがあって面白い部分だと思っています。
白石:
すごい、学生のときからそんな風に考えていたんですね。そういう話が聞けてすごくうれしいです。ちなみに今フットサルクラブのマネージャーをしているというのは、看護師の仕事も関係あるんですか。
Ayaka:
正直、うちの病院は副業禁止なんですよ。なので、大々的にスポーツナースとして救護の仕事という状況ではなくて、あくまでマネージャーという立ち位置です。簡単な怪我の対応とリハビリの相談に少し乗るような形で。メンバーでも監督やコーチでもない私には、ポロッと悩んでいることとか話してもらえるような関係性だったらいいなって。一応なにか名乗れる資格があったらいいなと思って、日本健康運動看護学会の健康スポーツナースの資格を取りました。
自分なりの健康とは、生きがいとは
白石:
来年度からは場所を変わるという話が先ほどありましたけど、次のステップを考えているところなんですか。
Ayaka:
そうですね。ちょっとぶっこんだ話をすると、看護師3年目の終わりころに病気がわかったんです。全身性エリテマトーデス、SLEだったんですよ。ええって感じですよね。それでずっと関節が痛くて体がきつくて元気に動けるような状態ではなくて。スポーツナースやりたいと言っているのに、看護師として働けるような状態じゃなくて仕事どうしよう……ってなっていたんです。本当にようやく看護師の仕事にも慣れてきて、自分の生きがいとしての仕事を脅かされるような、生きがいがなくなってしまうような状況になったときに、それでも少しずつ症状コントロールがついてきて。それで、また運動がしたいと思うようになって今めちゃくちゃジムに通っているんですよ。筋トレしたり踊ったり、ボクシングしたり……。
病気のなかにも、ちゃんと自分なりの健康ってあったなって、自分の身をもって感じた瞬間ですよね。そうしたら、病気だからって健康でないわけじゃないって、学生の頃に習ったWHOの健康の概念 を思い出して、健康とはなにか、病気でないとか、弱っていないということではないと。それって精神科とかも同じで、その人たちだって心の病気とかと付き合いながら生きていかなきゃいけないし、いつ誰がそうなるかわからない。そうしたら、この世代の人たちが普通に働いているのってすごいことだなって気づいて、だったらもっと人の健康を支援するような仕事に就いてみるのもいいんじゃないかって考えるようになったんです。それでいろいろと仕事を探しています。
白石:
そんなことがあったんですね。てっきり、整形外科とかスポーツナース関連で別の病院に転職するのかなと思っていたんですけど、もうその枠ではないと。
Ayaka:
私のなかで身体を動かすことにかかわりたいという気持ちはあるので、整形外科やスポーツナースに関連した話ではあるんですけど、たとえば大手のスポーツジムとか運動支援しているような企業とか、そういうところを今調べています。看護師としては5年経験があるけど、一般企業に入るとなったら、一般社員として入るのか、看護師として入るのか、どちらで就活すればいいかもまだ悩んでいるところですね。どっちでもいいようにいろんな人に話を聞いてみようとは思っています。
これまでは医療としてかかわりたい気持ちが強かったですけど、そうじゃなくて日ごろから身体を動かすとか、楽しむことについてどうやって健康をつくるか、そういう視点でやっていきたいですね。だからスポーツナースとしては、週末でスポーツの救護とか行くような形でもいいなと思っています。スポーツナースって、私よりもATやトレーナーの資格とかとって精力的に活動している人はたくさんいるので、私は自分なりの運動とのかかわり方をしたいなと、こうした考えはようやく最近自分のなかで言葉になってきた感覚ですね。
朝早く起きて美味しいパンを食べて、平穏ななかで幸せを
白石:
それでは、こちらで質問のカードを準備したので、選んでください。
Ayaka:
そうしたら右から3番目で。
白石:
「明日1日自由にできるとしたらなにをしますか」ですね。
Ayaka:
自由にできるとしたら……本当になんでもいいんですか(笑)。そうしたら、朝早く起きて、パン屋さんでおいしいパンを食べてお腹を満たして。でも結局今すごく動きたい欲があるので、ジムに行きたいですね。ジムに行ってスタジオレッスンとかプールとか、マッサージにも行きたい、いろいろやりたいです。もうジムに住んでいるんじゃないかってくらい、今ジムに行っているので。看護師ってけっこうお酒を飲んだりするのが憂さ晴らしっていう人が多いじゃないですか。でも私は頭が真っ白になるぐらい動きたいっていう気持ちですね。食べて動いてが、今一番充実している瞬間だなって思います。そういう健康的な生活が最近好きかもしれないですね。
白石:
なるほど。その日常的な感じがいいですね。私は逆に1日自由になったら日常とは違うことをしたいかもしれない。電車でふらっと終点駅まで行ってみるとか、そういうことをしたいかも。
Ayaka:
それもすごい。私はあまり特別感があると、終わるときに寂しくなっちゃうんですよね。楽しかった飲み会とかディズニーの帰りとかもけっこう苦手で、すごく楽しかったのに明日また仕事だって寂しい、悲しい気持ちになってしまうので、なんというかささやかな日常を、身近なところで楽しみたいのかな。気持ちが沈むのも苦手だけど、上がりすぎてその落差がつらくなるのかな。平穏ななかで幸せなほうが自分は幸せだと思います。でも、身体も心も疲れたときこそ、ジムに行くようにしていて最近は。結局身体を軽く動かしたほうが1日がいい疲労感で終われるんですよね。
白石:
今はそのSLEで症状とかはとくにないんですか。見た目にはわからないですもんね。
Ayaka:
今はそうですね、落ち着いています。でもいつ再燃するかわからないですよね。職場でも最初は師長や主任にしか伝えていなかったけど、本当にここ最近ですね、ちゃんと人に言えるようになったのは。
白石:
それはなにかきっかけがあったんですか。
Ayaka:
徐々にバレたのもありますけど、コロナの患者さんが増えたときにちょうどステロイドを飲んでいて感染部屋に入れないときがあって、そのあたりから先輩には知られていったのかな。でも自分でも隠しているよりもちゃんと表出したほうがいいな、自分が楽になるなっていう風に最近思って、困ったときにSOSを出すこともある意味チームワークのひとつだよなと思うようになりましたね。
ひとつの形にこだわらなくていいんだよ、心の赴くまま生きていい
白石:
それでは最後の質問です。「あなたが後輩の看護師に伝えたいことはなんですか」です。
Ayaka:
難しいですね。ちょうど今は1年目の指導とか入っているので日ごろ似たような話をしていますけど、ひとつの形にこだわらなくていいんだよということは言いたいですね。看護師になったからといって、病院で看護師をすることだけがすべてではないし、実習や臨床経験を積んで人とかかわった経験が、きっと違うところでも誰かの支えになって救うこともあると思うし、逆に自分が救われることもあると思うんです。だからこそ、心の赴くまま生きていいというか、しんどいなかで頑張って見えることもあるけど、自分の心のゆく先で見えることも全然あると思うので、好きだと思ったことをとことんやってほしいですね。
あとは、私が院内で異動した経験があるからなんですけど、あえて院内で違うところに行ってみるのも悪くないと思いますね。同じ病院のなかでも部署が変われば海外に来たのと同じくらい文化も言語も違うってことがありますし。転職をするとゼロから新しいことを覚えなきゃいけないですけど、異動だったら電子カルテとか同じなので。せっかく大きな病院に入ったのなら、早くに見切りをつけてしまうのはもったいないという気もします。結局、救命救急センターも精神科も整形外科も、私はどの部署も経験してよかったなと思います。世界は広いぞって。
白石:
自分のやりたいことをやるために、Ayakaちゃんが心がけていることがあれば、最後に聞きたいです。
Ayaka:
看護師の仕事って、やりたくてやっているわけじゃないとか、モチベーション高くないという看護師もいると思うんです。だけど、私はこの仕事、好きじゃなきゃできないと思っていて。好きだからこそ夜勤がつらくても患者さんのために頑張ろうとか、そういう気持ちが湧いてくると思うので。自分はなにが好きなのか、ちゃんと自分に問い続けるとか、自分が看護師をやりたいと思った理由ってなんだったんだろうと、原点を大事にするようにはしていますね。もう好きじゃないって思ったら、私はもうできないんで。何年か前にフットサルクラブの監督が言っていたんですよ。目的と目標が大事だぞって。目的と目標が一緒ではなくて、目的のために目標があって、そのなかでちゃんと自分の軸があるかどうかだと、私は思っていますね。
白石:
最後、体育会系な一面が見えましたね(笑)。
Ayaka:
考え方は体育会系なんだろうと思います(笑)。今日はありがとうございました。SNSでよく見るような看護師さんたちがインタビューを受けている企画に私が入ってしまうなんて、驚きだったんですが……。なにか自分の言葉で語れるようになりたいと思っていたので、ちょうどここ最近言葉にできるようになってきて、すごくうれしいタイミングでした!
白石:
こちらこそ、ありがとうございました!
インタビュアー・白石弓夏さんの著書
私もエールをもらった10人のストーリー
今悩んでいるあなたが元気になりますように
デジタルアートや3Dプリンタを看護に活用したり、看護をとおして一生の出会いをつかみ取ったり、在宅のほうが担い手が少ないから訪問看護に従事したり、苦しかった1年目のときの自分を手助けできるようにズルカンを刊行したり、医療と企業の橋渡しをするためにスタートアップに就職したり、悩みながらも新生児集中ケア認定看護師の道をまっすぐ進んだり、ロリータファッションモデルとして第一線で活躍しながら看護師を続けたり、目的に応じて疫学研究者・保健師・看護師のカードをきったり、社会人になってから「あっ、精神科の看護師になろう」と思い立ったり……。
さまざまな形・場所で働く看護師に「看護観」についてインタビューしようと思ったら、もっと大事なことを話してくれた。看護への向き合い方は十人十色。これだけの仲間がいるんだから、きっと未来は良くなる。「このままでいいのかな?」と悩んだときこそ、本書を開いてほしい。
目次
◆1章 クリエイティブな選択肢を持つこと 吉岡純希
◆2章 大きな出会いをつかみ取ること 小浜さつき
◆3章 現実的な選択肢をいくつも持つこと 落合実
◆4章 普通の看護師であること 中山有香里
◆5章 ものごとの本質をとらえる努力をすること 中村実穂
◆6章 この道でいくと決めること 小堤恵梨
◆7章 好きなことも続けていくこと 青木美沙子
◆8章 フラットに看護をとらえること 岡田悠偉人
◆9章 自分自身を、人生や仕事を見つめ直すこと 芝山友実
◆10章 すこしでも前を向くきっかけを作ること 白石弓夏
発行:2020年12月
サイズ:A5判 192頁
価格:1,980円(税込)
ISBN:978-4-8404-7271-5
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