理学療法士
この呼吸療法認定士資格の取得はみんなと共通言語で話せるようになるスタートラインに立つみたいな感じです。でも、合格が目標なだけだとなんだか寂しいところもあるので、これをきっかけに呼吸のことが好きになってくれると嬉しいです・・・が、合格しないと始まらないですよね。
日々の仕事をしながら、家庭の事をしながら勉強していかなければならない人が多いと思います。より効率良く効果的に勉強していくには必需品があるんです。
3学会呼吸療法認定士の試験範囲ってご存じですか?
これはもうはっきりしています。そう、講習会で使用されるテキストです。あれ以上でもあれ以下でもないです。見たことある方はわかると思いますが、まぁまぁな重量感ありますよね。第1回・第2回で言っていたみたいに、体系的に呼吸の事が学べるので最低限の量であってもこれくらいいっちゃうわけです。
受験される方で、この内容すべてに精通している方はなかなかいないと思います。日常的に呼吸療法に携わっていない方はもちろん、携わっている方でもすべての領域(集中治療領域・在宅・機器管理など)で業務を行っているわけではありませんので、初耳な事も多々あると思います。
この分厚いテキスト読んで隅から隅までサクッと覚える事ができれば問題ないけど、そうはいきませんよね。
テキストは辞書、参考書の過去問で鍛え上げる
働きながらの勉強で隅々まで読み進めてから、まとめたり問題を解いたりなんて時間はなかなか取れません。しかし、決められたテスト範囲の中で悩むのは我々受験生だけじゃありません。問題作成者も同様です。テスト範囲から外れた設問はできないんですよ。という事は、キーワードは過去問の問題文に隠れています。わざわざ問題にするって事は重要な所ってことですからね。テキストの章ごとに過去問の問題文を読み、わからない単語を調べて理解しテキストで使われる文脈を見ていけば理解の進み方は非常に早いです。
自分の属性と参考書
ネットで呼吸療法認定士の勉強方法を調べれば色々な参考書のレビューが出てきます。あの噂の『青本』もね。青本は一部有志が自費出版している過去問集です。他を圧倒する問題量があります。でも解説はほとんどなく、時折問題文や回答に誤りがあります。これに気づくことができたり、疑問に思った時にすぐに聞ける環境にあるかどうかは参考書を選ぶ上で大事な要素です。では、自分には一体どんな参考書が合っているのか。
これは今現在の自分自身の臨床経験と置かれている環境に基づくべきです。なぜならば、日常の臨床で使用している単語は頭に入りやすく、解説も本がなくとも聞ける環境だからです。
受験者がつまずきやすいポイントは
①人工呼吸器
②各種計算式
③吸入薬
そして、ご自身の環境として
(1)現在置かれている環境が集中治療領域・呼吸器内科・またはそこに出入りし診療・業務を行なっている
(2)人工呼吸器に触れる機会が多い・RSTに属している
(3)呼吸器内科病棟で吸入薬には慣れ親しんでいる
この3点に該当しない場合は間違いなく『青本』はつまずき、萎えます。やめましょう。
いや、買っても問題なしですが、今直近でやるべきものではありません。違う参考書にしましょう。そういう方には丁寧な解説の付いている参考書がおすすめです。
三種の神器、テキスト&100日ドリル&青本
試験前の追い込みで問題をひたすら解きまくるときには『青本』がおすすめです・・・が、解説難民になると勉強は進みません。丁寧でボリュームのある解説がある参考書を手に入れておけば効率良しです。青本で問題量は稼げるので、解説が丁寧かどうか、これが購入基準です。
では解説が充実している参考書でおすすめは何かと言えば『100日ドリル』です。なんせ全問に丁寧な解説がついています。解説難民の出やすい認定士試験参考書のなかで圧倒的に丁寧でボリュームがあります。『100日ドリル』の問題文を読む→重要単語が出てくるその前後をテキストで読む→問題を解いてみる→解説をみるのループで勉強すればかなり効率良く勉強を進めていけます。疑問に思った事がすぐに解説を読んで理解できるってのは重要な事です。解説付き参考書の役割は最初に過去問を解く時の補助輪みたいなものです。
効率的な勉強の進め方の詳細はまた解説します!
書籍の案内
みんなの呼吸器Respica別冊
2024-2025 呼吸療法認定士“合格チャレンジ”
100日ドリル パワーアップ版
たっぷり解ける全255問/学習計画を立てよう!100日スケジュールシートダウンロード付き/苦手問題をキーワードから検索できる逆引きINDEX
最新情報&傾向:大リニューアル!/学びのヒケツを知れば継続できる/ナットクできる解説できちんと身につく
厳選問題と丁寧な解説で合格をGET!
最前線で活躍の執筆陣による充実の問題&解説。呼吸療法認定士の必須知識をドリル形式で学べます。逆引きINDEXを活用して苦手要素もバッチリ克服。プロローグで“合格のヒケツ”をつかみ、100日スケジュールシートに計画を書き込んで、学習をスタートしましょう!
目次
・本書の特長と使い方
【プロローグ 呼吸療法認定士合格のヒケツ】
【1章 呼吸療法総論】
■問題編 Q1-10
■解説編
1 呼吸療法の歴史/2 公衆衛生/3 生命倫理/4 関連法規と保険診療
【2章 呼吸不全の病態・解剖生理】
■問題編 Q11-55
■解説編
1 胸郭と胸腔の解剖/2 気管・気管支の解剖/3 呼吸に関するリンパ系/4 呼吸に関する神経系/5 呼吸筋の解剖/6 呼吸とコンプライアンス/7 呼吸とガス交換の解剖生理/8 呼吸と換気血流比/9 動脈血酸素含量/10 呼吸中枢と調節の解剖/11 肺循環/12 換気のメカニクス/13 気道の生理学/14 気管・気管支の解剖/15 肺胞に関する解剖 COLUMN/16 呼吸不全の病態と治療/17 COPD/18 気管支喘息/19 肺炎/20 肺結核/21 びまん性肺疾患/22 ARDS COLUMN/23 肺がん/24 気胸/25 肺血栓塞栓症/26 急性心不全/27 睡眠時無呼吸症候群/28 胸部外傷 COLUMN
【3章 血液ガス・肺機能検査】
■問題編 Q56-86
■解説編
1 肺の解剖生理/2 低酸素血症の原因/3 A-aDO2と肺胞低換気/4 低酸素血症と臨床/5 低酸素血症と酸素解離曲線/6 酸素(エネルギー)の需要と供給/7 血液ガスの正常値/8 酸素解離曲線の理解/9 ヘモグロビン緩衝系/10 酸塩基平衡/11 アニオンギャップ/12 酸塩基平衡と代償反応/13 血液ガスの臨床 COLUMN/14 肺機能検査の基礎知識/15 肺機能検査の測定結果/16 機能的残気量(FRC)検査/17 気管支喘息の検査/18 N2単一呼出曲線/19 拡散能検査/20 各種検査と得られる情報/21 コンプライアンス検査/22 COPDの病態と検査/23 肺機能検査の臨床 COLUMN
【4章 人工呼吸】
■問題編 Q87-146
■解説編
1 人工呼吸器の基本構造/2 アラーム・安全管理/3 医療ガス・ボンベ/4 気道確保、気管挿管、気管切開/5 気管チューブ・気管切開チューブ、カフ圧/6 用手換気装置/7 加温加湿 COLUMN/8 人工呼吸の適応と特徴/9 換気様式とモード・設定/10 グラフィックモニター/11 症例から考える COLUMN/12 パルスオキシメトリー・カプノメトリー・経皮ガスモニター COLUMN/13 循環動態のモニタリング:動脈圧/14 循環動態のモニタリング:肺動脈カテーテル/15 循環動態のモニタリング:心電図 COLUMN/16 人工呼吸合併症/17 術後合併症/18 水分・栄養管理/19 ウィーニング/20 全身管理 COLUMN
【5章 酸素療法・NPPV】
■問題編 Q147-186
■解説編
1 酸素投与の方法・器具・モニター/2 高気圧酸素療法/3 ハイフローセラピー(ネーザルハイフロー)/4 在宅酸素療法(HOT)/5 在宅人工呼吸(在宅NPPV、在宅TPPV)/6 酸素療法に関わる保険適用 COLUMN/7 NPPVの適応/8 NPPVの効果/9 NPPVの設定方法、しくみ/10 NPPVの管理 COLUMN
【6章 薬物療法】
■問題編 Q187-220
■解説編
1 エアロゾル粒子/2 吸入薬剤の分布/3 ネブライザーの種類と特徴/4 スペーサーの使用/5 pMDI/6 DPI/7 SMI/8 吸入薬の種類/9 LAMA/10 LABA/11 ICS(吸入ステロイド薬)治療/12 喘息治療ステップ/13 安定期COPD の治療/14 ステロイド薬の副作用/15 pMDIの利点 COLUMN/16 気管支拡張薬/17 鎮咳薬/18 去痰薬/19 副腎皮質ステロイド薬/20 抗アレルギー薬/21 生物学的製剤/22 抗微生物薬/23 抗菌薬/24 肺疾患の薬物療法 COLUMN
【7章 呼吸リハビリテーション】
■問題編 Q221-240
■解説編
1 呼吸リハビリテーションの目的/2 呼吸リハビリテーションの実施体制/3 患者選択/4 呼吸リハビリテーションを実施する目安/5 呼吸リハビリテーションの評価/6 呼吸リハビリテーションのエビデンス/7 呼吸困難の評価/8 コンディショニング/9 口すぼめ呼吸/10 6分間歩行試験とシャトルウォーキングテスト/11 運動処方/12 パニックコントロール/13 身体障害者手帳/14 集中治療における早期リハビリテーション/15 ABCDEバンドル COLUMN
【8章 新生児・小児の呼吸管理】
■問題編 Q241-255
■解説編
1 胎児期・出生時の循環と呼吸/2 肺サーファクタント/3 新生児の呼吸と管理/4 新生児の出生時対応/5 乳児の呼吸の特徴/6 小児の呼吸の特徴と管理 COLUMN
・苦手問題をキーワードから検索できる逆引きINDEX
・早調べ略語集
・資料ダウンロード方法
発行:2024年6月
サイズ:B5判 240頁
価格:4,180円(税込)
ISBN:978-4-8404-8491-6
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