河添有希
理学療法士
 


▽バックナンバーから読む場合はこちら



前回の記事では、おすすめの参考書として解説が充実している『100日ドリル』の紹介をしました。

やはりこの試験は過去問をたくさん解いて、問題慣れしていく事が結構大事だと感じています。でも、問題慣れで暗記ばかりの勉強を進めると、理解していないため応用が効かないですよね。そうなると臨床に反映できず、呼吸療法認定士なんてただのお飾りになってしまいます。

問題解説を理解の入り口に

やはり講習会テキストは一通り書いてあるものの、初見にはどこが重要でどう理解すべきかがわかりにくいのも事実です。前回の記事でもお話したように、過去問の問題文にはキーワードが必ずと言ってもいいほど含まれています。そのキーワードをまずシンプルに理解するには、その問題の解説を読むのが最適ですよね。そのポイントの文脈や他の知識との関わりを探るのに講習会テキストは活用でき、より深く知るために様々な専門書へと学習が派生していくんです。

『100日ドリル』の解説の充実度

なぜ問題解説がポイント学習に最適かはなんとなくわかってもらえたと思います。
しかし多くの問題集は解説がほぼないか、あってもすべての問題にはありません。
すべてに解説があるのは『100日ドリル』だけなんです。普通ないよ。作るのめんどくさいもん絶対。でもあるんです。

私の公式LINEアカウントでは毎年何人も3学会呼吸療法認定士試験を受ける人が質問してくれるんですが、みんな解説難民になってます。忙しい時間の合間を縫って勉強しているのに、その路頭に迷っている時間ってほんともったいないですよね。もう呼吸の基礎知識はほぼほぼ問題なくあるぜ!って方は解説はそこまで重要ではなく、問題数の多いものを選んで解きまくるのも手です。でも、これを機にしっかり勉強していこうって人は丁寧な解説があったほうが効率が良いです。

そして『100日ドリル』はその問題の正誤のみを伝える単純解説ではなく、下の図のような4項目で整理・注意を促してくれたり、要点を伝えてくれたり、わかりにくい煩雑なポイントも表で見やすくしてくれているんです。さらにただの試験勉強に留まらない+αの視点まで与えてくれます。

あとね、それらの解説根拠になる文献がそれぞれの解説ページに明記されているのはほんとポイント高いです。なぁなぁ解説ではない証拠ですから。

働きながらの勉強は大変です。空いた時間に自分のペースで勉強を進める工夫が必要です。せっかく時間が確保できても、「理解できない、知る術がない」と止まっている時間はほんとにもったいないです。有効に時間を使うためにもしっかりと解説のついてる問題集を選ぶのも一つの近道だと思います。

書籍の案内




2024-2025呼吸療法認定士“合格チャレンジ”100日ドリル

みんなの呼吸器Respica別冊
2024-2025 呼吸療法認定士“合格チャレンジ”
100日ドリル パワーアップ版

たっぷり解ける全255問/学習計画を立てよう!100日スケジュールシートダウンロード付き/苦手問題をキーワードから検索できる逆引きINDEX
最新情報&傾向:大リニューアル!/学びのヒケツを知れば継続できる/ナットクできる解説できちんと身につく


厳選問題と丁寧な解説で合格をGET!
最前線で活躍の執筆陣による充実の問題&解説。呼吸療法認定士の必須知識をドリル形式で学べます。逆引きINDEXを活用して苦手要素もバッチリ克服。プロローグで“合格のヒケツ”をつかみ、100日スケジュールシートに計画を書き込んで、学習をスタートしましょう!

この書籍の購入・詳細はこちら

目次


・本書の特長と使い方

【プロローグ 呼吸療法認定士合格のヒケツ】

【1章 呼吸療法総論】
■問題編 Q1-10
■解説編
1 呼吸療法の歴史/2 公衆衛生/3 生命倫理/4 関連法規と保険診療

【2章 呼吸不全の病態・解剖生理】
■問題編 Q11-55
■解説編
1 胸郭と胸腔の解剖/2 気管・気管支の解剖/3 呼吸に関するリンパ系/4 呼吸に関する神経系/5 呼吸筋の解剖/6 呼吸とコンプライアンス/7 呼吸とガス交換の解剖生理/8 呼吸と換気血流比/9 動脈血酸素含量/10 呼吸中枢と調節の解剖/11 肺循環/12 換気のメカニクス/13 気道の生理学/14 気管・気管支の解剖/15 肺胞に関する解剖 COLUMN/16 呼吸不全の病態と治療/17 COPD/18 気管支喘息/19 肺炎/20 肺結核/21 びまん性肺疾患/22 ARDS COLUMN/23 肺がん/24 気胸/25 肺血栓塞栓症/26 急性心不全/27 睡眠時無呼吸症候群/28 胸部外傷 COLUMN

【3章 血液ガス・肺機能検査】
■問題編 Q56-86
■解説編
1 肺の解剖生理/2 低酸素血症の原因/3 A-aDO2と肺胞低換気/4 低酸素血症と臨床/5 低酸素血症と酸素解離曲線/6 酸素(エネルギー)の需要と供給/7 血液ガスの正常値/8 酸素解離曲線の理解/9 ヘモグロビン緩衝系/10 酸塩基平衡/11 アニオンギャップ/12 酸塩基平衡と代償反応/13 血液ガスの臨床 COLUMN/14 肺機能検査の基礎知識/15 肺機能検査の測定結果/16 機能的残気量(FRC)検査/17 気管支喘息の検査/18 N2単一呼出曲線/19 拡散能検査/20 各種検査と得られる情報/21 コンプライアンス検査/22 COPDの病態と検査/23 肺機能検査の臨床 COLUMN

【4章 人工呼吸】
■問題編 Q87-146
■解説編
1 人工呼吸器の基本構造/2 アラーム・安全管理/3 医療ガス・ボンベ/4 気道確保、気管挿管、気管切開/5 気管チューブ・気管切開チューブ、カフ圧/6 用手換気装置/7 加温加湿 COLUMN/8 人工呼吸の適応と特徴/9 換気様式とモード・設定/10 グラフィックモニター/11 症例から考える COLUMN/12 パルスオキシメトリー・カプノメトリー・経皮ガスモニター COLUMN/13 循環動態のモニタリング:動脈圧/14 循環動態のモニタリング:肺動脈カテーテル/15 循環動態のモニタリング:心電図 COLUMN/16 人工呼吸合併症/17 術後合併症/18 水分・栄養管理/19 ウィーニング/20 全身管理 COLUMN

【5章 酸素療法・NPPV】
■問題編 Q147-186
■解説編
1 酸素投与の方法・器具・モニター/2 高気圧酸素療法/3 ハイフローセラピー(ネーザルハイフロー)/4 在宅酸素療法(HOT)/5 在宅人工呼吸(在宅NPPV、在宅TPPV)/6 酸素療法に関わる保険適用 COLUMN/7 NPPVの適応/8 NPPVの効果/9 NPPVの設定方法、しくみ/10 NPPVの管理 COLUMN

【6章 薬物療法】
■問題編 Q187-220
■解説編
1 エアロゾル粒子/2 吸入薬剤の分布/3 ネブライザーの種類と特徴/4 スペーサーの使用/5 pMDI/6 DPI/7 SMI/8 吸入薬の種類/9 LAMA/10 LABA/11 ICS(吸入ステロイド薬)治療/12 喘息治療ステップ/13 安定期COPD の治療/14 ステロイド薬の副作用/15 pMDIの利点 COLUMN/16 気管支拡張薬/17 鎮咳薬/18 去痰薬/19 副腎皮質ステロイド薬/20 抗アレルギー薬/21 生物学的製剤/22 抗微生物薬/23 抗菌薬/24 肺疾患の薬物療法 COLUMN

【7章 呼吸リハビリテーション】
■問題編 Q221-240
■解説編
1 呼吸リハビリテーションの目的/2 呼吸リハビリテーションの実施体制/3 患者選択/4 呼吸リハビリテーションを実施する目安/5 呼吸リハビリテーションの評価/6 呼吸リハビリテーションのエビデンス/7 呼吸困難の評価/8 コンディショニング/9 口すぼめ呼吸/10 6分間歩行試験とシャトルウォーキングテスト/11 運動処方/12 パニックコントロール/13 身体障害者手帳/14 集中治療における早期リハビリテーション/15 ABCDEバンドル COLUMN

【8章 新生児・小児の呼吸管理】
■問題編 Q241-255
■解説編
1 胎児期・出生時の循環と呼吸/2 肺サーファクタント/3 新生児の呼吸と管理/4 新生児の出生時対応/5 乳児の呼吸の特徴/6 小児の呼吸の特徴と管理 COLUMN

・苦手問題をキーワードから検索できる逆引きINDEX
・早調べ略語集
・資料ダウンロード方法

発行:2024年6月
サイズ:B5判 240頁
価格:4,180円(税込)
ISBN:978-4-8404-8491-6

▼詳しくはこちらから