看護力検定チャレンジテスト|#107

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事例

Aさん(32歳、男性) は、30歳の時に統合失調症(Schizophrenia)と診断され、外来通院しながら抗精神病薬による薬物療法を行っていました。3カ月ほど前から、「病気は治った」と、服薬および通院を無断で中断しました。2週間前より不眠となり、1週間前からは被害関係妄想が出現し、独語や両親に対して怒鳴るといった興奮状態が現れました。心配した両親が病院へ電話相談し、本人を連れて外来を受診をしましたが、精神運動興奮が著しいため、即日医療保護入院となりました。

問題

Aさんには抗精神病薬が処方されました。Aさんは、「薬に毒が混ぜられている、みんなで私を殺そうとしている」と言って、処方された薬の内服を拒否しています。内服を勧めるための看護師の説明で適切なのはどれですか。
<正解88%>

(1)毒が混ぜられていると思っている恐怖を傾聴する。

(2)薬は毒ではないと説得する。

(3)飲まなければいけないと指示命令する。



… 正解は …











(1)

解説

(1)⇒患者の思いを傾聴し、どうしてそう思うのかを振り返った後、薬の効果や必要性について説明をします。
(2)⇒Aさんの意見を否定することで、信頼関係が構築できない可能性があります。またAさんの発言は、妄想に影響されているため、説得することは不可能です。
(3)⇒拒否している患者に対する一方的な指示や命令は、被害妄想を悪化させる危険性があり、不快感や辛さを助長させる可能性があります。

精神疾患患者にとって、症状コントロールおよび安定した生活維持のためには薬物療法の継続が必要です。副作用の出現や飲み心地は服薬行動に影響を与えるため、患者がなぜ拒否しているのか理由を十分に理解した上で、内服の必要性についての理解を深めていくことが大切です。患者が安心して服薬ができるような支援を行います。

※2021年6月30日掲載分の再掲載です。