100文字以内で作られた問題文を読めば、答えになっている医療用語がサクッと覚えられる、学べる「クイズ100文字」。今回の問題文は……

Quiz 004

動脈血管は外膜・中膜・内膜の3層構造になっており、内膜にダメージを受けることで動脈硬化が始まりますが、そのリスクファクターは主に4つあるとされています。高血圧、糖尿病、喫煙、あと1つは何でしょうか?




Answer 004










脂質異常症

高血圧、糖尿病、喫煙、脂質異常症は、なぜ動脈硬化のリスクファクターになるのでしょうか?

高血圧はご想像の通り、動脈血管に常に高い圧がかかり続けている状態です。外膜はしっかりとした組織なのでそんじょそこらの圧では破れることはありません。また中膜はゴムのように伸展する組織なので、ある程度の圧がかかっても組織の伸びで対応します。

しかし、内膜は薄っぺらい組織なので、常に高い圧がかかることにより亀裂が入ってしまうことがあります。また、喫煙によって血管が異常に収縮するようなことがたびたび起これば同じように内膜に亀裂が入ってしまうことになります。また、糖尿病は組織を脆くしてしまうため内膜の損傷に繋がります。

内膜が傷つくこと、じつはこれが血管に動脈硬化ができる過程の始まりなんです。

脂質異常症は、LDLコレステロールが高く、HDLコレステロールが低い状態です。LDLコレステロールは動脈硬化の要因となり、LDLが140mg/dL以上で高コレステロール血症となります。



図:『心カテのはなしをしましょうか』P25より





野崎暢仁

新生会総合病院 高の原中央病院
西日本コメディカルカテーテルミーティング(WCCM)副代表世話人

メディカセミナー『グッと身近になる「心カテ看護」~カテ出しからカテ中の介助、そして病棟帰室後まで~』など多数の講演や、専門誌『HEART NURSING』、書籍『WCCMのコメディカルによるコメディカルのための「PCIを知る。」セミナー: つねに満員・キャンセル待ちの大人気セミナーが目の前で始まる! 』など執筆も多数。

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