100文字以内で作られた問題文を読めば、答えになっている医療用語がサクッと覚えられる、学べる「クイズ100文字」。今回の問題文は……
Quiz 031
冠動脈狭窄を判断する方法はいくつかあります。狭窄しているかどうか? 細いか細くないか? を視覚的に判断する方法は冠動脈CTや冠動脈造影などが挙げられますが、その狭窄が心筋にどれくらい影響があるかどうかを判断する方法を「〇〇的評価法〇〇〇」と呼びます。さて何でしょうか?
※後ろの「〇〇〇」はアルファベット
Answer 031
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機能的評価法 FFR
冠動脈CTや冠動脈造影は、冠動脈に造影剤を注入して血管内部を映し出し、狭窄の度合いを視覚的に評価するものです。これらとは視点を変えて、その狭窄は心筋にどれくらい影響しているのかを数値的に評価する方法を機能的評価法(FFR)と呼んでいます。
PCIは冠動脈が細くなっているから行われるのではなく、その狭窄が心筋にとって、患者さんの症状にとって、どのような影響を与えるのか?を考え、その症状を改善するために治療することが重要です。
いま、または将来、その狭窄がその患者さんに影響を与えないならば、リスクを侵してまで治療する必要はないですし、いま、そして今後、患者さんにとって影響を及ぼすならばリスクと比較して治療が検討されるべきです。そのためにはさまざまな角度(視点)から評価するため、現在は視覚的評価法のみならず機能的評価法も併せて診断されています。
図:『心カテのはなしをしましょうか』P93より
野崎暢仁
新生会総合病院 高の原中央病院
西日本コメディカルカテーテルミーティング(WCCM)副代表世話人
メディカセミナー『グッと身近になる「心カテ看護」~カテ出しからカテ中の介助、そして病棟帰室後まで~』など多数の講演や、専門誌『HEART NURSING』、書籍『WCCMのコメディカルによるコメディカルのための「PCIを知る。」セミナー: つねに満員・キャンセル待ちの大人気セミナーが目の前で始まる! 』など執筆も多数。