100文字以内で作られた問題文を読めば、答えになっている医療用語がサクッと覚えられる、学べる「クイズ100文字」。今回の問題文は……
Quiz 058
冠動脈がどれくらい狭窄しているのかは〇%といったように表現します。これはAHA分類といって術者が冠動脈造影で映し出された狭窄を視覚的に判断して、どれだけ狭窄しているかを数字(%)で評価します。では、AHA分類で何%以上の狭窄が治療の対象として検討されるでしょうか?
Answer 058
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90%以上
緊急性のない待機症例では、治療の対象である病変かどうかを判断するために、保険算定上、条件が3つ設けられています。
一つは、FFRなどで狭窄の見た目ではなく機能的に心筋虚血が起こることが証明された場合。
もう一つは、冠動脈造影によって視覚的に90%以上の狭窄であると判断された場合。
そして最後に、循環器内科または心臓血管外科の複数の医師がカンファレンス等によって医学的に必要性があると判断された場合のいずれかに該当する場合にのみPCIなどの治療が行われることになります。
AHA分類の狭窄度だけが判断の材料ではなく、その狭窄が心筋にとって血流が不足するような狭窄であるかどうか、十分に判断されて治療するってことになるのですね。
図:『心カテのはなしをしましょうか』P140より
野崎暢仁
新生会総合病院 高の原中央病院
西日本コメディカルカテーテルミーティング(WCCM)副代表世話人
メディカセミナー『グッと身近になる「心カテ看護」~カテ出しからカテ中の介助、そして病棟帰室後まで~』など多数の講演や、専門誌『HEART NURSING』、書籍『WCCMのコメディカルによるコメディカルのための「PCIを知る。」セミナー: つねに満員・キャンセル待ちの大人気セミナーが目の前で始まる! 』など執筆も多数。
CVIT2025
2025年7月17日(木)~19日(土)
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野崎先生がメディカルスタッフプログラム委員、また広報も担当されている「第33回日本心血管インターベンション治療学会 CVIT2025」が大阪府立国際会議場・リーがロイヤルホテル大阪で開催されます。
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