2023年8月に刊行されるオペナーシング別冊『新人オペナースのための手術室で使う薬剤 サッとわかる!ブック』(詳細はこちら)について、イチオシ!のポイントや、どんなオペナースにオススメか……など、著者の鈴木昭広先生に語っていただきました。
「薬剤が苦手…」と考えるオペナース(特に若手)が多い印象です。なぜだと思われますか?
従来は患者への投薬にあたり、指示を受けた看護師は、「なぜ、何のため」を考えなくても、指示の通りに安全で事故のない投与を遂行することに主眼が置かれていたかもしれません。さらに麻酔科医は看護師に指示を出すことなく薬剤を直接自分自身で静注投与する極めて特殊な職種なため、投薬内容が理解されにくい、ということも苦手意識を生んでいる可能性があります。
オペナースが薬剤の知識を知っていると、どういう場面で役立ちますか?(得ですか?)
デキる器械出し看護師は、「緊急時に外科医がどんな器具を求めるか」について、先回りして頭に浮かべることができますよね。それと全く同じように、患者のバイタルに変調が起きた際に、「この患者に何が必要か」「麻酔科医が何を求めるか」がわかる看護師は、外回りでサッと動くことができ、患者安全に多大な貢献をすることにつながります。それがチーム医療時代に求められる新しいオペナースの姿ではないでしょうか。
この書籍のイチオシ!のポイントは、どんなところですか?
もともとは40人のオペナースからの質問をもとに作られており、多くの読者にとっても、よくある疑問とその解説をたっぷりと盛り込んでいます。一般の新人オペナースに求められる事だけでなく、コラムでは、特定行為に係る看護師や周麻酔期看護師、周術期チーム認定看護師など、より深く麻酔を学びたい人のため、最新のエビデンスやガイドラインをもとに説明しています。麻酔科医のアタマの中がわかるように、くすっと笑えるイラストを交えて、実践で求められるスタンダードを解説しました。
「読んでみようかな?どうしようかな?」と迷っているオペナースにメッセージをお願いします。
「読んだ方がいいのかな?」と感じた心の奥底には、おそらく「患者さんに還元できる何かを自分の中で育てたい」という気持ちが宿っているのではないですか?この本が、あなたの心の土に植える小さな種になれば幸いです。1ヵ月、半年、1年・・・きっと大きな花となり実をつけて、周術期ケアの大きな力になってくれることと思います。
書籍紹介
オペナーシング別冊
鎮静薬、鎮痛薬、筋弛緩薬、リバース薬…etc
理解が深まるイラスト55点がダウンロードできる!/「薬剤、やっぱり苦手」→「すっきり理解!すぐ動ける!」
新人オペナースのあるある疑問をサッと解決
「いまさら先輩に質問できない…どうしよう」「麻酔薬の使い分けがわからない」…そんなあなたのために、麻酔薬や術中で使用する薬剤について、誰にでもわかるように解説!クスッと笑えるイラスト満載なので、新人さんにぴったり。オペナースのための入門書。
目次
第1章 全身麻酔のこれだけポイント
第2章 全身麻酔に使用する薬剤
第3章 術中の循環管理に使用する薬剤
第4章 そのほかの術中管理に使用する薬剤
第5章 周術期に注意が必要な薬剤
発行:2023年9月
サイズ:B5判 176頁
価格:4,180円(税込)
ISBN:978-4-8404-8207-3
▼詳しくはこちらから