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2010年の発足以来、WCCM(西日本コメディカルカテーテルミーティング)は心カテに携わるコメディカルのためのセミナーを定期的に開催し満員御礼が続いています。2016年にその大人気セミナーを書籍にして大好評となりましたが、そこから8年、ついに第2弾が刊行されました。今回は第2弾の巻頭に収載されている、WCCM立ち上げ時の代表である清水速人先生、現代表の赤松俊二先生、現副代表の野崎暢仁先生(司会)による対談の様子をご紹介します。

▼WCCMの会場セミナーが久しぶりに開催されます!
日時:2024年9月1日(日)9:00~
会場:京都JAビル
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発刊にあたり~前代表・清水と現代表・赤松のmini座談会~

野崎(司会・現副代表):WCCM(西日本コメディカルカテーテルミーティング)発足の経緯を教えてください。

清水(前代表):京都のホテルに私が赤松さんと野崎さんを呼んだんです。当時、カテの学会が2つあって、私たちは赤松さん野崎さんとは違う学会に属していたんですよね。私は学会のコメディカル部会長をしていました。その当時、メディカルスタッフが何かをするときには医師の意見を聞かなくてはならなかったんですよ。なので何かをしようとするとさまざまな制限がかかっていました。ただ、そのなかでも世話人をしていた倉敷ライブ(現中国四国ライブin倉敷)なんかは比較的自由にさせてもらっていたんですよね。

赤松(現代表):そうそう、当時から世話人をしていたKCJLでは、メディカルスタッ フも自由にさせてもらっていたよね。それを見た重鎮の先生が、「これからはもっとコ メディカルの会をしていくべきだよ」とおっしゃっていました。

清水:それから、メディカルスタッフ主体の勉強会みたいなのができないかと考えるようになったんだよね。

野崎:その当時は、メディカルスタッフのための勉強会ってなかったんですか?

赤松:医師が主導する会の中にはあったよ。

清水:単独ではなかったよね。だからどうにかしたいとなって動き出していき、まずは会を運営するコアメンバーを集めていったんだよね。

野崎:人選はどのようにして考えたんですか?

清水:長続きするためにはいろんな意見が必要だと思ったから、同じ方向を向いている人たちではなく、私たちとは違う考えの人、違う団体に入っている人たちを誘うことにしました。暴走する人もいるだろうから、静止役の赤松さんを誘ったんですよ(笑)

野崎:構想通りに組織が作れましたか?

赤松:冒頭に話した京都のホテルで、会のコンセプトを聞きました。それが「コメディカルによるコメディカルのためのセミナー」です。

清水:セミナーは格安すぎて大赤字になったこともあったし(笑)、テキストを作るのも高かったね。コアメンバーはメディカルスタッフにしたけど、顧問は大学教授の医師にお願いしたんですよ。

赤松:初回のランチョンセミナーは大学教授の大先生に座長をしていただいたよね。

清水:大学教授の後ろ盾のある会になったから心強かったよね。

赤松:新しい会で、なおかつ当時なかったコメディカルの会とあって、みなさん快く協力してくれましたよね。

野崎:初回のWCCMは2010年に京都で開催しましたよね。事前登録なしだったので当日 にならないとわからなかったんですが、収容人数100名を遥かに超える150名くらい来てしまったんですよね。

赤松:用意していたテキストもお弁当もまったく足りませんでした。2回目以降は事前登録制にしたけど、その当時は事前登録制というのも一般的ではなかったんだよね。

野崎:2010年に開始して、9年間は京都・岡山・福岡と年に3回続けましたね。そして記念すべき10年目というときに、コロナが流行したんです。そこからですね、webに切り替えたのは。発足から14年が経ちましたが、これだけ続くと考えていましたか?

清水:長続きすることを一番に目指していました。本も出させてもらいましたね。

野崎:本はどのようにして出版することになったんですか?

清水:私が提案したんですよ。WCCMが存在したっていう実績を残したかったんです。自分の子どもたちに、親の仕事を知ってもらいたいとも思いました。実現するためには言葉にすることは大切だと実感しました。

赤松:多くの方に手に取っていただいたし、多くの病院にも置いてもらっています。

野崎:第一弾は基礎的なところをテーマとしましたが、今回の第二弾はWCCMの特徴である、より実践的で具体的な内容を目指しました。

清水:臨床の現場でいろいろな課題があるなかで、メディカルスタッフが現場で困ったときに役に立つ本であってほしいよね。

赤松:第二弾は第一弾の改訂版にはしたくなかったんです。なので第一弾を持っていなくても、この第二弾だけでも理解できるようになっています。そのうえで基礎をさらに、と思った方には第一弾も手に入れていただければと思いますね。

野崎:学習の入り方って人によって違いますよね。基礎をきっちり学んだうえで実践を学ぶ人、一方でまずは実践を学んで、疑問解決のために基礎を振り返るという人も、学び方はいろいろです。

もう一つ質問ですが、今の時代、なんでもWebで情報が得られる時代です。WCCMは対面セミナーにこだわり、本にこだわる理由はなんですか?

清水:対面セミナーへのこだわりですが、直接伝えられるということは大きいですね。Webでの講演は、伝えきれないこともあります。

赤松:私もWebで勉強することも多いですが、同じ1時間でも得られる密度、理解度は全然違います。Webは気楽ですが、話を聞いていても右から左へと流れていってしまうんですよね。対面セミナーに行くと、周りがみんな勉強している雰囲気なので集中できます。終わったときの満足度がまったく違うんです。本へのこだわりですが、仕事中はスマホは触れませんが、カテ室や休憩室に本があったら読めますよね。

野崎:WCCMセミナーはテキストを毎回作ってきました。手元に資料を残すということにこだわり続けてきました。その集大成がこの本ですね。繰り返し学習できるのが最大のメリットです。

赤松:この本は、まるでセミナーを聞いているようにスライドとその解説が載っていて、セミナーを主体とするWCCMならではのスタイルだと思います。

野崎:第二弾もたくさんの方に手に取っていただきたいですね。清水さん、赤松さんありがとうございました! WCCMが今後も長く続きますように。

書籍の案内




WCCM第2弾

WCCMのコメディカルによるコメディカルのための「PCIを知る。」セミナー 第2弾は実践編
お待たせしました!つねに満員・キャンセル待ちの大人気セミナーが、ふたたび目の前で始まる!

8年の時を経て、パワーアップしてみなさまにお届けします!

セミナーを聴講しているように学習できる
WCCM(西日本コメディカルカテーテルミーティング)は2010年に発足した。以来、心カテに携わるコメディカルのためのセミナーを定期的に開催している。基礎を解説した第一弾は好評を博し、第二弾を熱望する声が多く寄せられた。今回は実際の症例の流れに沿った構成とし、看護師もより使いやすく、すぐに現場で活用できるよう実践的にまとめた。


目次


【Lecture 1】心カテ前の検査
1 待機症例のとき
2 緊急症例のとき

【Lecture 2】基礎
1 心電図
2 冠動脈解剖
3 モニタリングの仕方

【Lecture 3】イメージング
1 フィジオロジー
2 IVUS
3 OCT

【Lecture 4】デバイス
1 balloon/STENT
2 DCA
3 ローター/ダイアモンドバック/ショックウェーブ

【Lecture 5】急変対応
1 心嚢穿刺
2 心カテ室での呼吸管理
3 テンポラリー/除細動器
4 IABP(導入からカテ室での管理)
5 PCPS(導入からカテ室での管理)
6 インペラ(導入からカテ室での管理)

【Lecture 6】合併症
1 穿刺部位、止血トラブルから守ろう
2 腎臓を守ろう
3 アレルギーから守ろう
4 ワゴトニーから守ろう
5 医療安全/感染対策

【Lecture 7】略語集

発行:2024年7月
サイズ:B5判 156頁
価格:3,520円(税込)
ISBN:978-4-8404-8502-9

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第1弾のご紹介




WCCM第1弾

つねに満員・キャンセル待ちの大人気セミナーが目の前で始まる!
WCCMのコメディカルによるコメディカルのための「PCIを知る。」セミナー
4000人が支持した№1.セッション「実録!PCIの一症例」をWEB動画で公開!


自己学習でも院内勉強会にも最適
6年間で4000人以上が受講し、毎回キャンセル待ち、リピート率40%超の大人気セミナーがまるごと一冊の本になった。スライドもそのまま収載し、カテーテル業務それぞれに専門の知識とスキルを持つWCCMのメンバーが「コメディカルの視点」から講義する!


目次


【Lecture 1 基礎を知る。】
(1)やっぱりこれから!冠動脈の解剖
(2)これがみられなければはじまらない!冠動脈造影
(3)何が起こってるの?動脈硬化のできかた
(4)虚血性心疾患の分類
(5)心臓は全身に血液を届けます!血行動態

【Lecture 2 心電図を知る。】
(1)ここからはじめよう心電図の基礎
(2)何が起こってるの?波形でみる心筋の状態
(3)心臓がいっぱいいっぱい。危険な不整脈

【Lecture 3 PCIを知る。】
(1)穿刺部位と止血方法を理解しよう!
(2)どんなデバイスがありますか?
(3)デバイスをより詳しく
(4)カテーテル室で出会う薬剤

【Lecture 4 画像モダリティを知る。】
(1)波形と数値で診断FFR
(2)今や必須?IVUS
(3)くっきり見える!OCT/OFDI

【Lecture 5 補助循環を知る。】
(1)いざというときの頼みの綱、IABP
(2)救命!PCPS

【Lecture 6 合併症を知る。】
(1)冠動脈穿孔
(2)冠動脈内空気塞栓からの冠血流低下による心室細動
(3)PCI中に発生した大動脈弁逆流によるショック症例
(4)いつでもモニタリングを

【Lecture 7 実録! PCIの一症例】

【Lecture 8 略語集】

発行:2016年11月
サイズ:B5判 200頁
価格:3,080円(税込)
ISBN:978-4-8404-6117-7

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