
【お話を伺った方】
聖マリアンナ医科大学 薬理学 主任教授
2025年6月に刊行されたハートナーシングの夏季増刊について、編者の木田先生に、循環器薬を学ぶにあたって大切なポイントや、増刊号のオススメポイントなどをお尋ねしてみました。
どんどん多様化が進んでいる循環器薬。「勉強したい!」という方はぜひチェックしてみてくださいね!
取材・構成
日々の臨床で目にしないことはない循環器薬ですが、近年どんどん新薬も登場し、治療にさまざまな変化が起こっているかと思います。
これから「循環器薬」を学ぶにあたって大切ことはなんですか?
循環器薬は、バイタルサイン(血圧や脈拍)、血栓、心不全など多様な病態に関与するため、薬効だけでなく「なぜこの薬をこの患者さんに使うのか」という“処方の意図”を理解することが重要です。併存症や腎機能、高齢者への配慮など、背景因子によって最適な薬は変わります。単に作用機序を覚えるだけでなく、臨床における“使い分け”や“使いどころ”を考えながら学ぶ姿勢が、実践的な知識につながります。
つい作用機序に注目してしまいがちですが、なぜこの薬なのか? を意識していくことが大切なのですね。ありがとうございます。
今回、そんな循環器薬をテーマとした増刊が出ましたが、本書のおすすめポイントはどのようなところでしょうか?
本書では、日々の臨床でよく使う循環器薬を厳選し、それぞれの特徴・注意点・ナースが知っておきたいポイントが簡潔かつわかりやすくまとめられています。特に「患者さんにどう説明するか」「副作用が起きたときにどう対応するか」など、すぐに現場で生かせる内容が満載です。新人からベテランまで、すべての循環器チームの一員にとって心強い一冊です。
最後に、循環器患者さんに関わる医療従事者への応援メッセージをお願いします!
循環器の薬は、症状を緩和し、予後を改善する力をもっています。その効果を最大限に引き出すためには、医師・看護師・薬剤師などがチームとして患者さんを支えることが不可欠です。
看護師の皆さんが薬の意味を理解し、患者さんの表情や訴えに敏感であることが、最良の治療に直結します。薬を“投与する”だけでなく、“意味を伝える”存在として、ぜひこれからも現場でご活躍ください!
書籍の案内

ハートナーシング2025年夏季増刊
漢方・ジェネリック対応! 探しやすい一般名・商品名検索INDEX/ポケットに入れて安心♪ 主要薬剤ピックアップミニブック付き
臨床現場で必携!心疾患患者に必要な薬
循環器疾患および関連疾患で用いられる薬を徹底解説。カタログ形式で使い方や注意点をコンパクトにまとめてあるので重要ポイントをさっと確認でき、各薬剤の特徴をキャッチフレーズで直感的につかめる! ジェネリック薬や漢方薬にも対応し、日々の業務に寄り添う相棒となる一冊。
発行:2025年6月
サイズ:B5判 248頁
価格:4,400(税込)
ISBN: 978-4-8404-8589-0
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