いちばんドキドキするのは、どこに配属になるのかな~ですよね?
なので、気持ちの準備をしていきましょう。
希望した部署に配属になる人も、希望していない部署に配属になる人もいると思います。どちらが良いとか悪いとかではありません。そこからスタートですね。
どこに配属されても、みなさんは「新人看護師さん」と呼ばれます。それは、「だれもよりも新しい看護師」ということです。だれよりも新しい看護師さんなのですから、「子どものころのような好奇心」をもって働くことが許されます。
入職したら、何をやっても、何を聞いても初めてのことだらけです。「怖いかな?」「できるかな?」とか。テキパキ仕事をしている人を見ると「かっこいいな」「どうしたらそうなれるのだろう」とか。これらはすべて、好奇心です。そのことに関心を寄せているからこそこみ上げてくる感情です。
さらに、この好奇心を先輩たちからも他職種の医療者からも生かしてもらえる唯一の期間が「新人看護師」と呼ばれる期間なのです。これは使いまくりたい「チャンス」です。「質問ないですか?」って聞かれたら、質問したほうがずっとお得なのです。
何がお得かというと、たとえば、
・知りたい知識が手に入る。
・教えてくれる先輩に自分の今の状態をわかってもらえる。
・すぐに自分の名前を覚えてもらえる。
・教えてくれる人と「また、わからなかったら聞いてくれていいよ」という関係性になる。
とはいっても、「変な質問したら、教えてくれる人の気分を害するかも」「その質問、今? みたいな顔されるかも……」「そんなことは自分で調べなさい、とか言われてレポートが増えるかも!」(笑)。
「質問」するのにも、気を遣うんですよね。では、前置きをしてはどうでしょう。「こんな質問をしていいかどうかわからないんですけど~」とか、「自分で調べてきますので、参考図書を教えてもらえませんか~」とか。
私は、質問に失敗というものはないと思います。それでも、もし好奇心をもって質問したのに「うまくいかなかった」と思うことがあれば、それは「うまくいかなかったことがわかった」と思ってはいかがでしょうか。そして、それは失敗ではなくて「成功準備期」と名付けましょう。
希望した部署に配属になる人も、希望していない部署に配属になる人も、「子どものころのような好奇心」をもって働けば、成功準備期を楽しめますね。そして、できるようになったときには「何度練習してもできなかった自分」をネタにして、何がコツでできるようになったのか、教える立場になれるといいですよね。「何度練習してもできなかった自分」ができるようになったのですから、なかなかの説得力です。
入職までにしておくことは、自分で自分の好奇心に火をつける準備をしておくことです。