入職すると、仕事を覚えたり、人間関係を構築したり、てんやわんやする自分を想像しているのではないでしょうか。でも案外、スムーズだったりするかもしれませんし、わかりませんよ。
いずれにしても、今までのように学生ではないので、「教えてくれる人」や「患者さん」に対する「思いやり」や「感謝」の言葉を心がけるといいでしょう。はじめは覚えることも多く、いろいろしなくては!というときは、ついつい自分の世界の中に入り込んでしまうものです。
でも、ベクトルを内から外に向けて、発信するという習慣は大事です。感謝されて怒る人はいませんから。何より、「ありがとうございます」という言葉は、その言葉を使う人がいちばん癒されたり、ほっこりしたりするのです。一度試しに、いつも買い物をする店で「ありがとうございます」と店員さんに言ってみてください。気分が変わりますよ。
承認欲求というのは、誰にでもありますが、相手を承認することに配慮していない人が多いのです。これは、立場の違いや年齢差の問題ではありません。私もできていないことがあり、やる気がでないようなときは、人に対して配慮するようにしています。これが案外、いつも言葉が足りないんですよね。もっと相手に喜んでもらえるような言葉がないかなと考えます。
でも、言葉って備えていないととっさには出てこないのです。あんなこともこんなこともお世話になったなとか、親切にしてもらったなとか、準備をするのに時間がかかったんだろうなとか。考えておかないと、すぐには言葉が出てこないんです。だから、入職後、教えてくれる人や未熟な技術を提供する患者さんに「感謝」の言葉を伝える準備をしてみてはどうでしょうか。
【入職するまでにやっておくこと】
相手を承認するために、言葉を自由自在に使える自分になっておくこと。
方法:入職に至るまで、お世話になった人たちの顔を思い出して、LINEでも電話でも何でもよいので伝えてみる
注意:あくまでも相手を承認すための言葉を自由自在に使える自分になっておく練習だから、いろいろな感謝の言葉に対して、期待外れな反応をされても、戸惑ったり、がっかりしたり、せっかく言ってあげたのにとか考えない。あくまでも練習。
この練習は意外と想像力が必要です。「お母さん、毎日お弁当ありがとう」では、伝わらないかもしれません。「お母さん、実習の時は朝早かったのにお弁当を作ってくれてありがとう。実習記録が汚れないように、気を使ってくれていたのを知っていたよ。お昼休憩の時、カンファレンスの準備に追われて、お弁当を残したこともあって心配かけてごめんなさい。お母さん、本当にありがとう!大好き!」。
感謝の言葉は、心を穏やかにします。
入職前にぜひ、いろんな人に伝えてみてください。