メディカ出版が運営する看護管理者向けの情報提供サイト『看護管理サポート』の記事を紹介する「for MANAGER」。今回は看護部をパワーアップさせる「交渉術」について理解が深まる動画連載のご紹介です。管理職ナースは、病棟内外や多職種、患者・家族との調整など日々「交渉」しているはず。それなのに「交渉」のスキルについては、なかなか学ぶ機会がないのが現状ではないでしょうか? この動画連載では、現場の業務に落とし込んで、看護部ならではの「交渉術」をわかりやすく解説します。
講師の渡部先生は、臨床経験を経て、会議通訳者・翻訳者として、国際学会や講演会の同時通訳、企業間の交渉の通訳を25年間務めた後、大学・大学院の教員として、コミュニケーション、通訳/翻訳、医療英語など20年以上にわたり教鞭をとる専門家です。「看護のコミュニケーション」をテーマに、病院や看護協会、社会福祉協議会などでも講師を務めています。
第一回目のテーマは「交渉とは何か」。
英語ではNegotiation(ネゴシエーション)。「ネゴ」「ネゴる」などと言われますが、交渉術にはちゃんとした理論があります。代表的なものに、ハーバード大学の法科大学院で教えられている「ハーバード流」があります。その基本的な考え方は、勝ち負けやそのための駆け引きではなく、互いの利益を調整し、補い合って、合意を得て、双方に良い結果をもたらす、ということです。
管理職ナースは、さまざまなスタッフ・部門と、何かを取り決めるときなど、いたるところで「交渉」をしています。交渉術は、違う環境に行っても発揮できる汎用性のあるスキルで、管理者のキャリアにとっても重要な意味を持ちます。
交渉には基本となる4段階があります。まずは「両者の問題点を特定する」次に「両者の前提を明らかにする」そうすることで、表面には見えていない「本当の問題を特定する」ことができ、最後に、その真の問題に対して「協働して双方が満足する解決策を見つけ出し」ます。
交渉は、アサーティブ・コミュニケーションや傾聴(聴く、非言語、質問、投げ返し)、自己開示など、さまざまな対人コミュニケーションを統合して展開する、とても高度なスキルです。
この動画連載では、交渉のセオリーが学べ、具体的な交渉に応用できるワザを身に付けることができます。視聴後は「そうか、あの時、そうすればよかったのね」ときっと腑に落ちることがたくさんあるでしょう。
■講義のラインナップ
①交渉とは何か
管理職ナースに「なぜ、いま交渉が必要なのか」から「交渉の基本形」までを解説します。
②交渉の準備
交渉の9割が決まるといわれる「交渉前に決めておくべきこと」について解説します。BATNAやZOPAの使い方がわかります。
③交渉の実行
師長が実際に職員と交渉する事例をもとに、実践的に解説します。BATNAとZOPAが業務の中でイメージできます。
④具体的な交渉
さらに具体的な3つの事例(スタッフ・医師・看護部長との交渉)をあげて、争点を整理しながら解決のためのポイントに導きます。
⑤交渉者に必要なもの
交渉に差がつく「自己●●力」など、交渉者に必要なスキルについてまとめます。最後に、シリーズ全体のまとめもあります。
【講師】
看護師/同時通訳者/翻訳者
臨床経験は約8年。会議通訳者・翻訳者として、国際学会や講演会の同時通訳、企業間の交渉の通訳を25年間務める。その後、大学・大学院の教員として、コミュニケーション、通訳/翻訳、医療英語など20年以上にわたり教鞭をとる。「看護のコミュニケーション」をテーマに、病院や看護協会、社会福祉協議会などでも講師を務める。
【講師の他のセミナー】
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