「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。
今回は「頼りすぎてるもの」を綴っていただきました。
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今回のテーマは“頼りすぎてるもの”です。
世の中、どんどんどんどん新しくて便利なものが出てきますね。
便利な世の中にすっかり慣れてしまいました。
仕事が大変だ~と思うのは、もしかしてほかが便利になりすぎて苦労耐性が低くなった、というのも理由のひとつなのでは……と思います。
両親の昔の話とか聞くと今じゃあり得ないことだらけですもんね。
タイムリーな(といいつつ、ちょっと古い)話題としては某会社の大規模な通信障害。
わたし自身、通信障害の被害は受けなかったものの、改めて携帯電話が使えなくなったら……? と考えたら恐ろしいほどに頼りすぎていることに気付きました。
日中、訪問の真っ最中に通信障害になったとします。
ひとつの訪問が終わり、次の訪問へ……。
さて、次の利用者さんの家は……。
って、
Googleマップが使えない!!!!!
なんとなくなら場所わかるけども!
このお宅からのルートはあやふや!!
もちろん重くなるので地図は持ち歩いていません。
1人なので、ほかの人の携帯を借りることもできません。
案の定、迷います。
ちょっと遅れる連絡を利用者さんにかけよう。
って、
電話が使えない!!
事務所に連絡して利用者さんに伝えてもらおう。
あ、いや、だから、
電話が使えないんだってば!!
公衆電話? ないない。
あると思うけど、焦った状況では探せない。
そもそも、小銭持ってない!(電子マネー派)
外出先では、携帯を使用し報告も緊急連絡も何もかも行う。
携帯が使えなくなってしまったら……
とにかく仕事にならないことが想像するだけでわかりました。
被害にあわれた皆様、本当にお疲れ様でした……。
とりあえず、小銭くらいは持ち歩こうと決めました。
プライベートへの影響はもはや想像すらしたくない。
ちなみに、いま、お金の管理(クレジット登録や銀行の紐付け、なんなら通帳レス)、友人への連絡、すべて携帯電話です。
なんなら、LINEしか知らない友人もいます。
もし、携帯がなくなったら……と考えると、本当に恐ろしいです。
ちょっと話はそれますが、メルボルンに行く前にふと考えたことがあります。
“もし、自分に何かがあって死んでしまったら、その後、友人や関係各所への葬儀の連絡とかはどうするんだろう”
なにが起こるかわからない海外だから、そこの準備はしておくべきだと思ったのです。
いろいろ考えて、そのときは自分の情報をまとめた紙を用意し、家族に託しました。
SNSのアカウントとパスワードから、金融系の情報、葬儀に呼んでほしい人の名前と連絡先、棺に入れてほしいもの、捨ててほしいもの、すべて書きました。
ちなみに某SNSは“死後のアカウントの管理人を指定する”という謎の設定ができたので、妹に託しました。
もし帰らなかったらこれで告知して派手に葬式やってねって(笑)。
こうしてまとめてみて気付いたのは、とにかく自分しか知らない情報が多い。
そしてそれは、いざというときに大切な人を困らせる。
何事もなくこうして帰国できたから今があるわけだけど、帰国後はエンディングノートという形で情報を残すようになりました。
このテーマが決まったとき、そして通信障害により改めていろいろと思い出したし考えたけど、便利になった世の中だからこそ、いざというときの準備が必要かもしれませんね。
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三度の飯よりお酒が大好きな飲兵衛看護師。仕事終わった瞬間からが本番だと思っている。仕事は真面目な自信あり。大学病院消化器外科3年、民間病院ICU2年、公立病院脳外科夜勤専従、訪問入浴、デイ、老健など1年の派遣生活を経て、メルボルンへ10ヶ月の看護留学。帰国後から訪問看護師として働き3年目。座右の銘は「笑う門には福来たる」。根からの明るい性格を最大限に利用し、日々楽しく訪問中。マルチポテンシャライトだから特技っていう特技はないけど、強いて言えばラポール形成が無駄に得意。今までクレームや担当変更がないのが密かな自慢。ちゃっかり保健師免許所有。
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