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看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。

今回は「失敗したあとにすること」を綴っていただきました。

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誰しも必ずあるよね、失敗すること。
今までなら、きちんと反省していたよ。
きちんと振り返っていたよ。
でも、最近は違うんだ。
最近は、本当に自分に反省すべき点があったのかを疑ってかかるんだ。

さて、なんでだろうね。

じつは最近、失敗の連続かついくつかのクレームを受けており、メンタル的には大打撃を受けているんだ。

一緒に仕事したことある人なら理解してくれると信じているけど、そういうタイプでは決してないんだよ。

では、なぜそんなことが起こってるんだろうね。

会社のせいにするわけではないけど(いや、心の中ではめっちゃしてるけどね笑)、未経験の仕事でぼんやりとしか業務内容がわからないのに、ある仕事のリーダーをやってるんだよね。

しかも、社内だけで完結するリーダーならまだいいのだけど、外部の企業さんとかかわるんだ。

もちろん、自分のスキルがそこまで達していないのは自分がいちばんよくわかってるし、全力でお断りしたんだよ。
でも、リソース不足との理由で聞く耳もたれなかった。
なんなら、給与を減らすと言われたんだ。
そして、今に至るんだよね。

いちおう指導者はいるけれど指導者も未経験のため指示がまったくもって意味わからないんだ。
本当に、意味がわからないんだ。
それでも自分の中に落とし込んで相談しながら行った結果、外部の企業さんから怒られる。
指導者に従い行動して、怒られる。

そんなこんなで、失敗もクレームも当たり前になってきたんだ。

でもね、気付いたの。
事務さんに言われて、気付いたの。

「いやいや、謝りすぎですって!」

そんなことないって思い込みがあり、しかも疲労で思考が固まってるわたしには理解するまで時間がかかったの。
でも、たしかに、最近のわたしには謝り癖がついていたんだ。
そして、ようやくこう考えるようになったの。

「え、これわたし悪くなくない……?」

看護師時代はね、無茶振りこそあったものの、学生期間を通してきちんと学んできたの。
だから、大半は自分で考えて行動した結果の失敗だったの。
振り返って、いろんな気づきがあり、成長するキッカケとなったんだ。

ひたすら、失敗しては振り返り、反省して、次につなげてきたんだ。

それが普通だったの。
だから、今の仕事でもなんの疑いもなく、失敗やクレームを受けても今までどおりに自分がどう行動すればよかったのかをひたすら考えて反省していたんだ。

でも、最近は、絞り出して絞り出しての反省しかできなかったんだ。

ようやく、「仕方のない失敗だったか、反省すべき失敗だったか」を深く振り返る前に考えるようになったんだ。

もちろん、全部が全部、自分が悪くないとは思わないけど、それでも9割方致し方のないものだと判断できたんだ。
おかげで最近はずいぶんと気持ちが楽になったんだ。

自責思考が強めの方って、とくに医療従事者って多い気がするんだ。
もしよかったら、失敗やクレームを受けて自分を責める前に、一度分析してみてほしいんだ。
案外、あなたは悪くないかもしれないよ。

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fractale~satomi~
twitter:さとみ(@minisatominy

三度の飯よりお酒が大好きな飲兵衛看護師。仕事終わった瞬間からが本番だと思っている。仕事は真面目な自信あり。大学病院消化器外科3年、民間病院ICU2年、公立病院脳外科夜勤専従、訪問入浴、デイ、老健など1年の派遣生活を経て、メルボルンへ10ヶ月の看護留学。帰国後から訪問看護師として働き3年目。座右の銘は「笑う門には福来たる」。根からの明るい性格を最大限に利用し、日々楽しく訪問中。マルチポテンシャライトだから特技っていう特技はないけど、強いて言えばラポール形成が無駄に得意。今までクレームや担当変更がないのが密かな自慢。ちゃっかり保健師免許所有。 

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