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看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。

今回のテーマは「その手があったか!」です。

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私が得意としている「精神科看護」という分野。
ここでは自分のいままでの経験がすべてスキルに変わります。
生き方、考え方、子どものころの楽しい思い出やつらかった体験、なにもかもが武器として使えます。
例えば患者さんが「気持ちがつらい」と言ってきたとき、話を傾聴して、自分も同じような気持ちをしたことがあれば、傾聴した内容がよく理解できると思うし、楽しい気持ちもいろんな場面で共有できます。
ただ、この「生き方がスキル」というものは、裏を返すと「人の癖が強く出る」ということでもあります。
このあたり「お局」の癖が強いというのと似ているかもしれません。
時としては自分の生き方を押し付けてしまうような。
だからこそ、自分の考えはつねに柔軟さを持たせないとなって思ってます。

いろんな視点が集まるからこそ面白い精神科。

この前、うつ症状が強く出ていて、内服も難しい方が入院されていました。
主治医からも「いまは無理に内服すすめなくて良い」という指示がありました。
なので、こちらも勧めるけど無理に飲んでもらうことはしてませんでした。
しかし、ある看護師が「これ、OD錠(口腔内崩壊錠)だからなめてもらえば?」と話したんです。
見てみるとたしかにOD錠。
そっか、これOD錠じゃん。
なんとなく「無理にすすめなくていい」って言葉で、「じゃあ、飲めるようになってからでいいか」と思ってましたが、錠剤をよく見たらたしかにOD錠。
「あー、その手があったか!」って思いました。

あと、訪問看護などの在宅医療は、いろんな驚きがありますよね。
在宅医療にはじめにかかわったころ、点滴の指示があったのですが、普通に点滴を揃えて患者さんの家に行きましたが、ふと思いました。
「あ、点滴台(点滴を下げるスタンド)がない……」
え、どうやるのこれって思いましたが、答えは「ハンガーに点滴をつるしてカーテンレールなどにぶらさげる」ということ。
へー、こんなやり方があるのかって思いました。
病院だけで働いていると知らないことですよね、こういう工夫って。

「その手があったか!」と思えることって、柔軟な考え方が必要ですよね。
歳をとっていくと、頭の柔軟さがなくなっていきます。
つねに新しい考え方も入れつつ、視点を変えて見ると新しい答えが出てきます。
視野も広く、視点も変えていかないといけないですね。

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fractale~mizuki~
twitter:mizuki@おぬ12年目看護師(@c_mikzuki

乗り物好きな看護師。事務職、データベースエンジニアを経て31歳で看護師に。脳外科、回復期、精神科病棟を経験。その後は在宅医療を経験し、再度精神科病棟へ。看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」管理者。医療メディア「メディッコ」メンバー。看護師のキャリアについて考える「ナスキャリ部!」副部長(仮)。その他多数プロジェクトに参加。好きな言葉は「まだ見ぬ誰かの笑顔のために」。好きな看護技術はひげ剃り(その他ほぼ不得意)。好きな看護業務はリーダー業務。好きな都バスの路線は【業10】新橋~とうきょうスカイツリー駅前。 

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