看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。
「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。
今回は「意外と関係している診療科」を綴っていただきました。
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訪問看護を初めて経験したとき、
消化器外科の知識+ICUでの知識+訪問入浴やデイの派遣で病院以外のイロハを知っていて良かったと強く思ったのを覚えています。
特にICUでの経験ですね。
いろいろな科の患者さんがいたので、在宅の方の疾患を見ても病態などを理解することができました。
ただ、在宅では「精神科」と「整形」の方も多いのですが、わたしのいたICUとはほとんどかかわりがなかったので、そのあたりで苦労しました。
例えば精神科の方とのかかわり。
サマリーを読むと、目の前の人は本当に同一人物なのかと疑いたくなるほど、病状の悪化による変化がある。
その状態に戻らないように、発言1つひとつに神経を使い、相手の言動1つひとつを読む。
何か小さな変化はないだろうか、部屋の隅々まで確認する。
“ちょっと違うな”と思っても、正常範囲内の浮き沈みなのか、対応が必要なのか、その見極めが非常に難しかったので、よく精神科経験者の見解を確認したりしていました。
こういうのは精神科の方以外にも通用する視点だと思うので、病院時代からその能力が身についている人は強力な武器になるな、と思っていました。
そして「整形」。
在宅ではどこかに痛みを抱えている方が多いです。
少しでも緩和できる方法やリハビリを知っていたら……と何度も思いました。
これに関してはPTさんやOTさんによく相談して、同行いただきつつ看護で実践したりしました。
これぞ在宅での連携という感じで素敵ですね!
仲の良かったステーションに感謝です。
リハビリ以外では、不測の事態もわりと整形関連が多い印象です。
在宅ではわりと転倒される方が多いのですが、それに対するアセスメントをする場面が多くありました。
紙面や画像での情報はありつつも、症状は人それぞれ。
しかも実際の患者さんを見たことがないので、“明らかな症状”の程度がわからなく判断に迷う場面もありました。
本当に悩んだときはほかのスタッフに連絡してテレビ電話で一緒にアセスメントができるこの時代に助けられました。
わたしの場合、上記2科で特に苦労しましたが、きっと在宅に入ってすぐ「全部の疾患経験してきたし、よゆー!」なんて人はほとんどいないでしょう。
精神や整形を経験してきた人はわたしの得意分野である「ストマが苦手」という人もいるでしょうし。
結論、在宅はまんべんなくすべての科が重なっているな、と、そう思います。
やっぱり在宅って難しいですね!
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三度の飯よりお酒が大好きな飲兵衛看護師。仕事終わった瞬間からが本番だと思っている。仕事は真面目な自信あり。大学病院消化器外科3年、民間病院ICU2年、公立病院脳外科夜勤専従、訪問入浴、デイ、老健など1年の派遣生活を経て、メルボルンへ10ヶ月の看護留学。帰国後から訪問看護師として働き3年目。座右の銘は「笑う門には福来たる」。根からの明るい性格を最大限に利用し、日々楽しく訪問中。マルチポテンシャライトだから特技っていう特技はないけど、強いて言えばラポール形成が無駄に得意。今までクレームや担当変更がないのが密かな自慢。ちゃっかり保健師免許所有。
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