
豊富なカラーバリエーション
この自助具を作製したきっかけ
この道具を作製したきっかけは、片麻痺をもつ人から、「今までは歯を使って袖を上げ下げしていたが、歯を痛めてしまったため手段がなくなってしまった」と連絡があったからです。
制作にあたり、袖まくりをする際、必要な動作を分析したうえで、片手のみで袖まくりを行う自助具の方法を検討しました。その結果、「袖口を何か突起物に引っ掛ける」か「袖を摩擦係数の高い素材に擦り付ける」といった2 つのコンセプトを考えました。実際、さまざまな材料を使用し、試作品を作成しましたが、最終的に後者のコンセプトを採用することとしました。
デザインを決めるにあたって、場面設定はキッチンや洗面台周辺としました。形状は、立方体に角度や弯曲をつけ、さらに立方体の表面にゴム樹脂を塗布し、摩擦係数を上げることで、曲面に袖を擦り付けた際に、袖が上下しやすいようなデザインにしました。
購入者からは「今まで歯で袖まくりを行っていたが、これを使えば簡単にできる」など、喜びの感想を聞くことができました。
ココがいい!
● 片手で袖の上げ下げを行うことができます。
● 片麻痺の人だけでなく、子育てで赤ちゃんを抱っこしている、手が濡れている、ふさがっているときにも使用できます。
● 左右の手を問わず使えるように設計しています。

袖を擦り付けるようにして、腕まくりする
片手で腕まくり
■価格:1,500円
■オンライン販売:https://isotope.thebase.in/
■shop 名:nico(ニコ)
■メール:ksyot0@gmail.com
柏芳会 田川新生病院 訪問リハビリテーション センター副主任/OT
「リハビリナース」2023年16巻3号より再掲
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