肺胞は非常にデリケートなため、肺胞に関連するプラトー圧の異常値は放置できません。一方、気道は肺胞よりも圧に対して強く、気道に40~50cmH2O の圧がかかっても長時間続かない限り問題となりません。
例えばトランペット奏者は、顔を真っ赤にして演奏し気道内圧は80~120cmH2O に達すると言われます。しかし、演奏は健康被害を起こしません。気道は肺胞に比して圧に強いのです。
よって、気道成分が大きいことは診断に役立ちますが、ただちに修正しなければならないものではありません。くれぐれも、気管チューブなど人工気道のトラブルにも目を向けることをお忘れなく。



―書籍『かんテキ 肺保護にこだわる人工呼吸』よりVCV 「VCV圧波形における気道成分・肺胞成分」の一部を紹介します―



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