事例
Aさん(72歳、男性)は散歩中に乗用車と衝突し、救急搬送されました。来院時血圧90/55mmHg、脈拍数110回/分、呼吸数30回/分、SpO2 90%(酸素10L/分投与下)。末梢冷感を認めました。右胸の痛みを訴えており、意識は清明でした。検査の結果、右肋骨骨折(Fracture of the ribs)、右血気胸(Hemopneumothorax)と診断されました。
問題
Aさんに胸腔ドレーンを挿入したところ、血性排液が600mLみられました。血圧は88/40mmHg 、脈拍数120回/分。このときの対応として間違っているものはどれですか。
<正解56%>
(1)クーリング
(2)保温
(3)輸血の準備
… 正解は …
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(1)
… 正解は …
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(1)
解説
(1)⇒循環血液量減少性ショックは低体温に傾きやすいため、クーリングは適切とはいえません。
(2)⇒低体温は出血傾向を助長するため、保温を図ることが重要です。
(3)⇒循環血液量減少性ショックを改善するためには、血管内容量の補充のために早期の輸血が必要になります。
大量輸液・輸血により冷たい液体が体内へ入ることから体温が喪失しやすく、低体温に傾きやすくなります。また低体温は出血を助長させるため、温輸液や毛布などで保温をします。
※2021年7月14日掲載の再掲載です。