事例
Aさん(72歳、男性)は散歩中に乗用車と衝突し、救急搬送されました。来院時血圧90/55mmHg、脈拍数110回/分、呼吸数30回/分、SpO2 90%(酸素10L/分投与下)。末梢冷感を認めました。右胸の痛みを訴えており、意識は清明でした。検査の結果、右肋骨骨折(Fracture of the ribs)、右血気胸(Hemopneumothorax)と診断されました。
問題
入院から3日後、Aさんは医師より歩行可能の指示を受けました。歩行しようとしたところ、「胸が痛くて歩けないよ」と言っています。このときの看護として最も適切なのはどれですか。
<正解率67%>
(1)鎮痛剤を使用し、歩行を促す。
(2)痛みが治まるまで安静にするよう伝える。
(3)痛みを我慢して、歩行するよう説明する。
… 正解は …
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(1)
… 正解は …
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(1)
解説
(1)⇒鎮痛剤を使用して活動する利点を説明し、早期離床について理解してもらう必要があります。
(2)⇒過度の安静は筋力低下や無気肺などの合併症が出現する可能性があります。
(3)⇒肋骨骨折に伴う疼痛は、呼吸や咳嗽を抑制し、無気肺をきたしやすいため、積極的な疼痛コントロールが必要です。
疼痛コントロールを図りながら離床を促すことは、合併症の予防につながり、血流を促進することで早期回復につながります。
※2021年7月16日掲載の再掲載です。