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医療現場で当たり前に使っているカタカナやアルファベットの業界用語、「多分英語だからそのままでも外国人患者さんに通じるかも!」と思っていませんか?
じつは、医療現場は通じないカタカナ英語や英語以外の外来語、おかしな造語が飛び交っています。
そんな業界用語に注目し、外国人患者さんに通じる正しい英語の発音やそのポイント、現場で困ったときに使えるフレーズを紹介します。

本日のカタカナ英語:コメディカル

看護師さんなら「コメディカル=医師以外の看護師を含む医療従事者の総称」という意味で使ったことや聞いたことがあるのではないでしょうか。

「コメディカル」はカタカナだし、そのままでも通じる英語なのでは、とみなさんは思っていませんか?

「コメディカル」は、英語ではなく和製英語です。
「コメディカル」は、1980年代に糖尿病の患者教育において、医師だけでなく多職種の協力が不可欠として、「協同」を意味する接頭語の「co-」を用いて「co-medical」を使用したことがはじまりです。同時期に、さまざまな職種が専門性を生かして質の高い医療を提供する「チーム医療」という考え方が広まり、「コメディカル」という表現が好んで使われ浸透していきました。

「コメディカル」に相当する英語は、「パラメディカル(paramedical)」です。
しかし、医師以外の医療スタッフを「paramedical」と称することは、すべての医療従事者を対等な立場とするチーム医療の概念には適さず、「paramedical」はあまり使われません。

医師と医師以外という分け方をせずに、すべての職種を「医療従事者」とする「healthcare provider」や「medical staff」が使われます。

Please call any medical staff if you feel unwell.
(気分が悪くなったらスタッフをお呼んでください)





30歳を過ぎてからアメリカで看護師をめざした私は、偉人たちの言葉や名言に何度も背中を押してもらい、一歩ずつ前に進む勇気をもらいました。
人はみな、多かれ少なかれ何かに悩んでいます。
そんなときに立ち止まってほしい言葉を紹介します。


今日の言葉は、「end」が使われた英語のことわざです。

「The longest day has an end」は直訳すると、「どんなに長い1日でも終わりがくる」でしょうか。どんなに長い1日だったとしても、必ず日が暮れて夜になり1日が終わる。辛く苦しいことも必ずいつかは終わるもの、という意味で使われます。
日本語の「陽はまた昇る」や「明けない夜はない」に相当します。

さて、今回で「通じないカタカナ英語」は最終回を迎えます。
延べ、76の通じないカタカナ英語をご紹介しました。

苦しいときに背中を押してくれた偉人たちの言葉やことわざをまとめた「今日の言葉」も、76個ご紹介しました。

仕事・恋愛・結婚・はたまた夢の実現に向けて悩んだとき、優しく寄り添ってくれたり、見えづらい足元を照らしてくれる言葉たちです。

よかったら、人生のお土産にお持ち帰りください。
そして、辛いことがあったら、いつでもまたお越しください。
背中を押してくれる言葉たちは、困難に直面するみなさまのお越しをお待ちしております。

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佐藤まりこ
生まれも育ちも北海道。しかし、寒いのが苦手で大学卒業とともに上京し大学病院に勤務。さらなる暖かさを求めて2009年、米国・ロサンゼルスに留学。2010年、California RN(Registered Nurse) Licenseを取得するが就職先が見つからず無念の帰国。2012年、駐在妻として米国・オレンジカウンティーにカムバック。2013年、Refresher/Reenter-Update Education Programで総合病院の急性期病棟実習を修了。その後、念願のRNとして内視鏡センターに勤務し充実した日々を送るが、2016年、夫が日本に帰りたいと言い出しふたたび無念の帰国。帰国後は、子育てに奮闘しながらも幸せな田舎暮らしを謳歌し大学病院に勤務中。
幸せな時間は、「川の字で寝る休日のお昼寝」。