さんけつ
看護学校から国立大学へ編入し、大学病院に就職。療養病院、精神科病院、地方の総合病院、デイサービス、訪問入浴、介護付き有料老人ホームなど学生時代から含めて9年の経験がある看護師。現在は指定難病限定の住宅型有料老人ホームで働きながら看護師向けの「さんけつブログ」を運営中。




こんにちは、さんけつです。

さて、今回はデキ婚で地元に戻って働いた療養病院(経緯は「#001|私が9年間で7つの職場を渡り歩いてきた理由について」をご覧ください)を紹介していきます。

なぜその療養病院で働いてみようと思ったのか

私が療養病院で働こうと思った理由は大きく2つあります。

すぐに働かせてもらえたから


まず私が療養病院で働いた1つ目の理由は、すぐに働かせてもらえたことです。私は当時、付き合っていた彼女とデキ婚して、3年間働いた都市部の大学病院を辞めて6月中旬に地元へ戻ってきました。

大学病院を退職する前に地元での転職先が決まっていたものの、その転職先から「人が充足したからやっぱり入職の話はなかったことにしてください」と突然言われてしまいました。7月に子どもが生まれるのに無職というのは私の気持ち的にダメだったことと、働けないとなると国保になりますが月々の保険料が高いなりもったいないと思っていました。なのですぐに働かせてくれる職場を探し、近くの病院へ1件ずつ連絡して、いちばん早く働かせてくれた療養病院に入職しました。

給料が高かったから


私が療養病院で働いた2つ目の理由は、給料が高かったからです。他の求人と比べてプラス5万円くらい高く、入職時は月30万円くらいでした。

当時の私は、子どもが生まれてくるのでできるだけ給料が高い職場で働きたいと考えていました。ただ夜泣きなどで妻一人だと大変になるだろうと思い、夜勤をするかどうか迷って妻と話し合った結果、数カ月間は夜勤をしない方針にしました。

そうして夜勤をしなくても給料が高い職場を探していたところ、日勤のみでいちばん給料が高かったのが療養病院でした。

療養病院で担当していた業務

療養病院で担当していた業務は次の通りです。

・吸引、注入
・バイタル測定
・褥瘡処置
・陰洗、オムツ交換
・排便処置
・食事介助
・入浴介助

なかでも勉強になった業務は褥瘡処置です。私が働いていた療養病院には週1回、形成外科の先生が大学病院から診察に来てくれていたので、洗浄の仕方など細かく教えてもらいました。他の療養病院ではできないような貴重な経験でした。

いちばん大変だった業務は排便処置です。療養病院に入院している患者さんのほとんどが寝たきりなので、オムツ交換や浣腸が一般病棟よりも多くなります。私は排泄物に触れる機会が増えるストレスはさほど感じませんでしたが、オムツ交換や排泄処置をする患者数が多いことで筋肉痛になったり腰を痛めたりして大変でした。

療養病院で働いてみてはじめてわかったこと

療養病院で働いてみてはじめてわかったことが2つあります。

コストへの意識が高い


私が療養病院で働いて驚いたのがコストへの意識が高いことです。働いていた療養病院は「マルメ(包括払い)」だったため毎月の請求額は区分ごとに決まっていて、検査・治療をした分だけ医療費が請求できるわけではありませんでした。そのためできるだけコストカットをしていました。

例えば次のような取り組みです。

・人工鼻は生食100mLのボトルで代用
・胃管の廃液ボトルは生食500mLのボトルで代用
・薬はできるだけ安価なもの
・ミトンは手作り
・ビニールエプロンの代わりに小児のような布エプロン
・吸引のときに使う手袋は食品用の安い手袋

大学病院で働いた後だったのでギャップがありましたが、できるだけコストをかけずにケアをしている一生懸命さから「こういう病院があるから医療が成り立っているんだな」とも思えて、嫌な気持ちにはなりませんでした。

でも、周りではギャップやショックを感じてすぐに辞めてしまう人もいました。もし療養病院で働こうと考えているなら、このようなコスト削減に抵抗がないか考えてみましょう。

子育て世代が多く働いている


就職するまでは、療養病院は50~60代くらいの子育てがひと段落した看護師がたくさん働いているイメージでしたが、意外にも子育て世代が多く、私が働いていた職場のスタッフの半分が子育て世代でした。

療養病院は残業がなく、子どもが大きくなったときには夜勤で稼ぐこともできるので子育て世代が長く働ける環境です。もし子どもが小さく働く場所に迷っているなら療養病院もおすすめです。

療養病院で働いたことで得られたもの

療養病院で働いたことで得られたのは、経験したことない看護技術を実践できたことです。私が療養病院で初めて経験した看護技術は次のようなものです。

・胃管の挿入
・終末期での腹部からの皮下注持続点滴
・胸腔ドレーン挿入介助
・胃ろう増設、交換の介助
・褥瘡のデブリ介助

療養病院で働いていると新しいスキルやケアを経験できないというイメージがあるかもしれませんが、急性期病院とは違ったケアや看護技術が経験できます。さらに採血やルート確保も頻繁に行うため、看護技術の腕が落ちてしまう心配はありません。



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