ARNI、βブロッカー、MRA etc……
「循環器のくすり」は数多く、作用機序も難しく、いまいち“キャラ”が掴みづらいですよね。そんな彼らを大胆に解説したのが『HEART nursing』のこの連載! インパクトたっぷりなイラストと(時にちょっと無理やりな)キャラ設定は、記憶に残ること請け合いです。明日、病棟でみかけた薬剤に“顔”が浮かんだなら、きっと特徴も連想できますよ!



ドブタミン・PDEⅢ阻害薬
愛称:ドブ・ミル(PDEⅢ阻害薬)
仕事:強心作用


▼このくすりはこんな人!


▼このくすりを使用している患者さんへの注意



注射薬であり、基本的には入院中の急性心不全、特に低心拍出量症候群に対して用います。ドブタミンは心拍数を増加させるので頻脈や動悸に、PDEⅢ阻害薬は血管拡張作用が強いので血圧低下に、それぞれ注意を要します。両薬剤とも特に心室頻拍などの重症不整脈の出現に注意が必要なので、使用時には必ず心電図モニターを用いること! また、強心作用があるので、閉塞性肥大型心筋症では心収縮力の上昇により流出路狭窄が悪化するため禁忌です。

木田圭亮
聖マリアンナ医科大学 薬理学 准教授




このくすりについてもっと詳しい解説が読みたい方は…



フカボリ!循環器のくすり




をぜひ本誌でご覧ください!




本記事は『HEART nursing(ハートナーシング)』2021年7号からの再掲載です。



ハートナーシング2021年7月号

HEART nursing(ハートナーシング)2021年7月号
[特集]
How to心不全ケア
予防・治療・緩和を知る!


【はじめに】コンパクトにギュッと知りたい心不全のきほん
●Q1 心不全って何?
●Q2 心不全ではどんな自覚症状や身体症状が出る?
●Q3 血液検査・画像検査ではどう出る?

【ステージA】危険因子あり!まずは心不全を予防しよう
●Q1 心不全の危険因子って何がある?
●Q2 危険因子はどう治療する?
●Q3 心不全を予防するために、患者さんが日々気をつけることは?

【ステージB】器質的な疾患って?どう治療して心不全を予防する?
●Q1 器質的な心疾患って何がある?
●Q2 器質的な心疾患はどう治療する?
●Q3 心不全に移行しないために、何ができる?

【ステージC】急性心不全を発症した!どう治療・ケアする?
●Q1 急性心不全はどんな病態?どう診断する?
●Q2 急性心不全にはどんな薬物療法を行う?
●Q3 急性心不全にはどんな非薬物療法を行う?

【ステージC】慢性心不全に進展して症状が出ている!どう治療・ケアする?
●Q1 ステージCの慢性心不全はどんな病態?どう評価する?
●Q2 どんな薬物療法を行う?
●Q3 どんな運動療法を行う?
●Q4 退院後、増悪しないようにどんなセルフケアをしたらよい?

【ステージC→D】治療難治性に進展していく心不全!どんな治療やケアがある?
●Q1 ACPや緩和ケアはどう進める?
●Q2 補助人工心臓や心臓移植はどんな患者さんに行う?
●Q3 末期の心不全はどんな病態?どう対応する?

◆「患者さんも見てわかるシート」資料ダウンロード方法

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